【シカゴ=毛利靖子】米エタノール生産大手、ベラサン・エナジーは米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用をデラウェア州の破産裁判所に申請した。原料のトウモロコシ高騰で事業採算が悪化していたうえ、金融危機の影響による信用収縮で資金繰りに行き詰まった。
5―6月の米中西部洪水で原料が高騰したため高値圏でトウモロコシの先物買いを進めていた。その後、トウモロコシ価格が急落し、先物取引で多額の損失を抱え込んだことも痛手となった。
ベラサン社は2001年の設立で、米国内に16のエタノール工場を保有する。米ブッシュ政権によるガソリン代替燃料のエタノール利用を奨励する政策を追い風に急成長していた。
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