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産科医療事故遺族が再発防止訴え 奈良でシンポ

2008年11月3日

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 医療事故について考えるシンポジウムが3日、奈良市の奈良女子大であり、福島県立大野病院と奈良県大淀町の町立大淀病院でともに出産時に亡くなった女性2人の遺族らが再発防止を訴えた。

 大野病院で04年、医師が癒着胎盤をはがす際、大量に出血して死亡した女性(当時29)の父、渡辺好男さん(58)は「娘は手術の25日前から入院していた。手術に至るまでの医療者の判断の全容が知りたい。それが私の求める真実です」と話した。事故は刑事事件に発展し、遺族への中傷もあった。「医療者だって患者になるかもしれない。我が事として再発防止策を考えてほしい」

 大淀病院で06年、出産途中に脳出血を起こして亡くなった女性(当時32)の義父、高崎憲治さん(54)は、東京都で8病院に受け入れを断られて脳出血で死亡した妊婦の例に触れ、「うちと全く同じ。今は当たり前の医療が当たり前に行われていない。だから、遺族は家族の死を受け入れられない」と強調。産科救急だけの問題とせず、妊婦に頭痛があれば、まず脳外科医のいる病院に搬送するなど、実効性のある対策を求めた。

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