「中韓を知らなすぎた男」などのネットウヨは、中国の軍部の肥大化とアメリカの軍産複合体主導の国家戦略により、米中の衝突が必ず起こるとアジっている。日本は中国を敵性国家としてアメリカ側に付いて戦うべしと主張している。

　しかし、終盤を迎えたアメリカの大統領選挙は、中国問題など話題にもなっていない。当初、中国を潜在的敵性国家とみなしてきたブッシュ政権は、今や中国を戦略的パートナーとして連携を深めている。オバマもマケインも中国に融和的な政策であたり、経済的な結びつきを深めようとしている点で一致しており、選挙戦の中で取り上げて問題にすることは無い。

　　ネットウヨが必死になって中国を敵視し、暴支膺懲，外国人排斥，国連脱退のスローガンを叫んで日本の国益を害しているが、ネットウヨが希望するようにアメリカが中国を敵視することはないし、金融危機で疲弊し、中国の巨大な市場なしには生きられないアメリカと中国の軍事衝突が起こることはありえない。むしろ、ネットウヨのようなプレ近代化の頭脳構造をしている日本人が多いと見られたら、米中双方から相手にされなくなるのは日本である。

　　欧米先進国やEU圏内の国は、「ポスト近代」の段階に入っている。ポスト近代は、近代国家が進歩したもので、内政問題への相互干渉を進んで受け入れる開放性と透明性を備え、外国との関係では武力よりも政治的手段で問題解決を行うのが特徴である。

　　そのようなポスト近代の欧米から見れば、日本のネットウヨの主張はどれもこれもプレ近代の発想なのである。とくに米中が軍事衝突するに決まっているかのような主張は、世界から相手にされない。そのような日本のネットウヨは、タリバンやアルカイダと同列に見られており、米国内や西欧での反日勢力を勢いづけるのである。


　　日本はポスト近代へ向けて第三の開国を行いアジアを先導する必要がある。アジアが発展しつつあるのは日本の近代化があったからこそだが、今後はポスト近代に変革した日本がプレ近代の段階から近代化した中国やインドなどのアジアとともに世界に貢献する番なのである


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