(CNN) 新華社電によると、中国農業省は2日までに、家畜用飼料の生産業者などに対する一斉取り締まりを実施し、有害物質メラミンが検出された飼料3682トンを押収した。
農業省によると、農業専門家や捜査要員36万9300人が、飼料生産業者や農場25万400カ所を調べた。押収した飼料は処分し、生産業者238カ所を閉鎖。さらに違法行為が疑われる278カ所を捜査したという。
新華社電は、検査の対象となった家畜用飼料2万2700製品のうち、98%が当局の基準に適合したと伝えている。
同省によれば、飼料にメラミンを使うことは07年6月に禁止された。だが中国紙、南方日報によると、メラミン使用は約5年前、養殖業者の間で始まり、その後養鶏、畜産農家にも拡大。最近では「公然の秘密」としてメラミンが添加されていたという。
専門家によると、飼料に含まれるメラミンで、鶏卵などを食べた人に健康被害が及ぶことは考えにくいが、メラミンの大量、長期間にわたる摂取は腎臓結石などの原因となることが分かっている。