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【コラム】 教科書から消えつつある「筆記体」のナゾに迫る!

英語の教科書から筆記体が消えつつあるという。2002年に施行された現行の中学校学習指導要領における筆記体の扱いは、「生徒の学習負担に配慮し、筆記体を指導することもできる」。これは要するに「教えても教えなくてもいい」ということだ。

和歌山大学教育学部教授で『日本人は英語をどう学んできたか』(研究社)著者の江利川春雄氏は言う。

「以前は中1の教科書の巻頭でブロック体とセットで教えていたうえに、1970年前後までは副教材として『ペンマンシップ』という英習字教本もありました。ところが、現行の教科書ではほとんどの出版社が巻末の付録扱い。分量も1ページです」(江利川氏)

また、筆記体が重要視されなくなった背景について彼はこう分析する。

「ひとつは、授業時間の削減。現行の中学指導要領では英語の授業は週3時間。これでは筆記体まで教える余裕はありません。次に、『聞く』『話す』を中心とした実践的コミュニケーションへの移行。また、パソコンやケータイの普及で手書き文字を書く機会自体が減少したことも背景にあるでしょう」(同)

一方、本家・英語圏の国々はどうだろう。

「アメリカでは小学校中学年程度で教えているようですが、日本と同じ事情で授業時間は激減しています。アメリカでは19世紀から20世紀初頭が筆記体教育の全盛期。ゆえに、いま日常的に書くのは高齢者のみです。ふつうはカードや小切手のサインぐらいでしか使われませんね」(同)

ちなみに、日本の英語教材に初めて筆記体が登場したのは幕末。明治中期にはすでに筆記体練習用の「英習字帳」が文部省検定済の正規教科書になっている。

「当初は字体をかなり崩す『草書体』的なものでしたが、だんだんブロック体との中間の『行書体』的なものへと簡略化されていきました」(同)

日本の英語教育で150年近くも教えられてきた筆記体が風前のともしびに…。一抹の寂しさを覚えますね。
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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