長崎2区から出馬予定の民主党の目玉新人、福田衣里子氏(27)が、自民党の久間章生元防衛相(67)と初バトル。医療・福祉をめぐり、対決姿勢をあらわにした。
舞台は、県医師連盟諫早支部が25日に開いた「医療・福祉政策に関する意見を聴く会」。医師約80人が傍聴に参加する中、事前に渡された6項目のアンケートに沿って意見をぶつけ合った。
2人はこの日が初対面だったが、福田は久間に臆(おく)することなく、持論を展開。後期高齢者医療について「差別的な制度で、撤廃すべきだ。(撤廃時の財源は)医療の一元化などで無駄遣いを減らす」と訴えた。
すると、久間は「元に戻せば医療制度は行き詰まる」と反論。社会保障費削減についても、福田が「将来に不安がつきまとう」と主張したのに対し、「必要な経費には増額している点も考慮すべきだ」と食い下がった。
従来、諫早の医師会は強固な自民支持組織。「各候補の考えを聞いて(支持者を)判断したい」(医師会幹部)と会を企画したこと自体が異例で、それだけ“久間離れ”が加速しているのだ。
「久間さんも、支持離れを食い止めようと必死です。近年はほとんど地元に戻ってこなかったのに、今や毎週末、分刻みで行事回りやミニ集会をこなしています。選挙事務所も、福田事務所の目の前に構え、“正面対決”を仕掛ける演出ぶりです」(地元政界関係者)
会の終了後、久間は福田の印象について「他の新人に比べて光るものを感じなかった」と強がっていた。古希間近の爺サンが大人げもなく“薬害の若きヒロイン”をクサすほど、支持を失う気がするが……。
(日刊ゲンダイ2008年10月29日掲載)