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1930年代に本紙が行った文字普及運動の教材発見(上)

『ハングル原本』1931年改訂版発見

1931年2月に本紙が発行した『ハングル原本』改訂版の表紙。今回初めて同書の実物が発見された。
 日帝強占期に本紙が展開した全国的な文字普及運動の教材『ハングル原本』の1931年改訂版が、初めて発見された。同書は30年に発行された『ハングル原本』初版に比べ分量が2倍に増えており、文字普及用の歌『アリラン』など、新たな内容が追加されていたことが分かった。

 書誌学者の金煉甲(キム・ヨンガプ)アリラン研究会常任理事は13日、最近入手した同書の原本を公開した。大きさは縦17.2センチ、横11.3センチ、全32ページからなる。簡単に持ち歩けるように作られたこの本は、「文字普及班用ハングル原本第一」というタイトルの右側に、片手に農具、片手に本を持った男性の絵が描かれており、下端には「朝鮮日報社刊行」と書かれている。著者は初版と同じく、当時本紙の文化部長を務めていた国語学者の張志暎(チャン・ジヨン)=1887‐1976=だ。

 この本は、メディア研究者の鄭晋錫(チョン・ジンソク)韓国外大名誉教授が99年に出版した『文字普及運動教材:朝鮮日報・東亜日報1929‐1935』(LG上南言論財団)にも紹介されていない。鄭教授は「31年7月17日付の朝鮮日報に、表紙の写真と共に10万部が増刷されたという記録があるが、この教材は現在まで発見されていなかった」と語った。

1931年『ハングル原本』改訂版の本文、19ページ「学習」と20ページ「アリラン」が載った部分。
 ここまでは1986年に発見された『ハングル原本』初版(全16ページ)と同じだが、▲本文に先立って「知るのは力/学んで生きる」という標語を掲げた部分▲母音と子音の次に「一、二、三、四」の漢数字を紹介した部分▲18ページ「勤勉」、19ページ「学習」、20ページ「アリラン」、21ページ「各々禁じること」などは、初版にはなかった部分だ。このうち「学習」には、「知っている人は何事も簡単にできますが、知らない人は何事も難しくなります/だからわたしたちはよく学びましょう/多くを学び、多くを知りましょう」と書かれている。

兪碩在(ユ・ソクジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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