京都大の学術論文などをネット上に公開する京大学術情報リポジトリ(http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/)が、ノーベル物理学賞に決まった益川敏英名誉教授の受賞論文を公開している。誰でもアクセスでき、「ノーベル賞に輝いた知的成果をぜひ見てほしい」とPRしている。
受賞論文は73年、京大理学部で当時助手だった益川氏と小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授との共著で発表。リポジトリでの公開は受賞決定後の9日に始まり、閲覧件数は2週間で約1400件に上った。
他に、京都精華大と共同で制作した京大紹介漫画や、山中伸弥教授のグループがヒトの1PS(人工多能性幹)細胞作成を発表した論文も。漫画は「非売品」が影響してか、各章の閲覧件数は10月3日からの約2週間で計7000件と人気を呼んでいる。山中教授グループの論文は2月22日からこれまで約3200件だった。【朝日弘行】
毎日新聞 2008年10月28日 地方版