自立促進援助金支出、今年度はついに3億円 京都市
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京都市職員措置請求書
2007年12月14日
京都市監査委員様
〔請求人〕
氏名 (略)
住所 (略)
職業 (略)
(1)京都市は2007年度、自立促進援助金2億9562万4000円を計上しており(添付資料1)、これは通常、年度末に支出が決定されることになっている。自立促進援助金とは、同和奨学金借り受け者の返済を市が肩代わりするために支出される公金のことである。
(2)2004年度以前に貸与された同和奨学金の返済について、本件援助金制度の運用の実態は以下の通りである。すなわち、援助金は借受者(国の規定で返還免除になったものはのぞく)の経済状況などいっさい審査することなく支給し、返済開始年度にひとたび援助金が支給されると、以後返済が完了するまで20年間にわたってやはり無審査で援助金を毎年支給し続け、全額肩代わりしている。同和奨学金を自己返済したケースは一例もない。
(3)市は、2004年度以降に貸与された同和奨学金の返済については、所得判定を経て一定基準以下の借り受け者世帯にのみ援助金を支給するよう本件援助金制度の要綱を改正した。この新要綱により、2007年度援助金支給対象外となるのは、援助金支給審査対象者のうちわずか13%である(添付資料2)。すなわち、2003年度以前の支給分は全額無審査で援助金が支給される続けるだけでなく、新要綱によっても大半の借り受け者に支給され続ける運用には変わりない。本件要綱改正で市が新たに定めた援助金支給の所得基準は、高額所得者にも支給されるようになっており、合理性を有していないというべきである。給付制度を実質的に維持したものであり、これでは市長の裁量権を逸脱しているといわざるを得ない。
(4)以上のとおり、こういった運用実態及び本件要綱の所得判定基準の規定は、地方財政法第2条、地方自治法第2条14はいうまでもなく、貸与制であることを定めた同和奨学金制度実施の根拠となる地対財特法及び同法施行令の規定に反する違法なものである。地方自治法第242条第1項の規定にもとづき、監査委員において、以上の事実に関する監査を実施され、2007年度における自立促進援助金の支出を差し止めるとともに、自立促進援助金制度の廃止をふくめ、早急に抜本的な改善策を講じる措置をとるよう、市長に勧告することを求める。
添付資料
1)「進路支援事業」の内訳(2007年3月 文化市民局作成)
2)自立促進援助金の廃止と同和奨学金の返還を(2007年11月28日の市会決算特別委員会の摘録 共産党京都市会議員団作成)
http://almarid.blogzine.jp/
12月14日、市民ウォッチャー・京都は、京都市が同和奨学金借り受け者の返済を肩代わりしている問題での、5回目の住民監査請求をしました。今年度末(2008年3月)に支出予定の援助金(肩代わり返済金)支給差し止めを求める内容です。
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