2008年11月02日

愛と哀しみのコンピュータ企業

c62fe47c.jpgIT技術者35歳定年説は神話だったか

プログラマー35歳定年説とか、SE35歳定年説とか。。。
そんなことを読んで思ったこと。


1995年にこのIT業界に入ることを決めたとき、
別冊宝島「愛と哀しみのコンピュータ企業」という本を読んだ。

過去を振り返ることは、
未来を予測することに役立つと思った。


1985年くらいの技術者の使用言語の90%がCobolで、
1995年は、60%というデータがあったらしい。

当時、バブル崩壊したときに、
受託開発中心のソフトハウスが倒産し、
Cobol技術者が職を失ったという話をよく聞いた。


不況というタイミングと、
技術進化のタイミングが一致して、
メインフレームとかオフコンから、
PCとかワークステーションに移行したことが、
Cobol技術者の職を奪った原因にもなったと思う。

僕の先輩らでも、
1995年から2000年の間、
30歳以上のCobol技術者の仕事探しは苦労していた感じ。

VBやC言語ができる人は仕事に困ってなかったけど、
Cobolしかできない人は仕事に困ってた。

あのバブル崩壊当時、
SE35歳定年説ってのは
神話でなく、事実だったと実感している。



今の35歳は、どうか?
最初にCobolをやって、
それからオープン系に移行した人、
最初からオープン系の技術者だった人、
そういうのが大半じゃないかな。
Cobolしかやったことがないというのは少数派だと思う。

それと、
今の35歳は就職氷河期世代で、
10年前の35歳とはかなり経歴とか状況が違うように思われる。
最初からIT業界に就職しなかった人とか、
転職が多かったりとか、
そもそも企業が大量に採用した世代ではないので、
企業のお荷物になるほどの人数が雇用されてるわけでもない。


新しい技術は当然出てきているけど、
ダウンサイジングほどの大きな変化はない。
C/SからWebってのはあったけど、
C/Sの技術者でWebを開発するのは、
Cobolの技術者がPCで開発するのに比べれば難しくない。


今は不景気だけど、
技術の変化が少ないので、
35歳以上だと困るということはない。


だけど、派遣をメインにしてるソフトハウスだと、
30歳SEくらいはすぐに派遣先を決められるけど、
35歳とか40歳を過ぎたSEの派遣先を決めるのは難しい様子。

派遣先の企業からしてみると、
若い人の方が管理しやすいし、
単価も低いので受け入れやすい。

SEを雇用する側から見ると、
35歳で転職してくるSEより、
30歳の方がこの先長く貢献してくれるいう意味で好ましい。

自分の個人的な見解だけど、
新人と2年目の差は大きいけど、
経験8年のSEも、
経験13年のSEもスキルは変わんない。

というか、個人差がかなりある。
頑張って良い経験と良いスキルを見つけた人と、
与えられた仕事をただこなすだけで
スキルアップできなかった人との
差が激しい。
レベルが、35歳SE < 30歳SEってなってても
不思議でない。


っていうことで、
IT技術者35歳定年説っていうのは、
別に否定することでもなく、
何歳になっても社会で活躍できるように頑張るべきだと思う。


どんな業種のどんな職種の人も
頑張って成長していかないと
職を失うという危機感をもっていても悪くないと思う。


エクスブリッジ的には、
技術だけでなく、基幹系の業務知識を重要視して、
新しい技術や体力で若い人にかなわなくなった人でも、
知識と経験で活躍できるような場を作っていきたいと思っている。

流行り廃りのあるノウハウを追いかけるより、
永続的に企業が事業活動をする上で重要なノウハウを追いかけた方がいい。

そのためにも、
基幹業務パッケージである一定のシェアを獲ることは重要な経営課題だと思う。





kojima19720828|12:48 │Comments(0)TrackBack(0)起業・経営・社長 

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