【モスクワ=古川英治】ロシアの外貨準備が急減している。中央銀行によると、直近の準備高は4847億ドル(10月24日時点)と、8月初旬のピークと比べ1000億ドル超(19%)減り、8カ月ぶりに5000億ドルを割り込んだ。世界的な金融危機を受け、通貨ルーブルの防衛や資金繰りが悪化した企業の支援に使われたため。ルーブル安を容認する事実上の通貨切り下げに踏み切るとの観測も出ている。
8月のグルジア侵攻から中銀は大規模なドル売り・ルーブル買い介入を続けているが、通貨安に歯止めがかかっていない。ルーブル相場は10月末に一時2年半ぶりの安値となる1ドル=27ルーブル台に下落した。
(01日 23:33)