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【衝撃事件の核心】「人違い拉致」原因はアロハシャツ、ミスの連発の犯行グループ (3/4ページ)

2008.11.2 10:55
このニュースのトピックス衝撃事件の核心
人違い拉致事件の現場となったウィークリーマンション=東京都町田市原町田 人違い拉致事件の現場となったウィークリーマンション=東京都町田市原町田 

 ここで諦めてもおかしくないが、よほど申し訳ないと思ったのか、男は車中で聞いた男性の会社の名前を思いだした。

 「鍵を返しに行く」

 男性の会社に、名前を名乗らない不審な電話があったのは犯行から2日後のことだった。男性は早速、警察に連絡。そこに捜査員が待っているとはつゆほども思わず、鍵を手にのこのこと会社に現れた男は、監禁致傷などの疑いで逮捕された。

 この逮捕をきっかけにグループが特定され、住居侵入や監禁致傷容疑で、韓国籍で指定暴力団山口組系組員、申昌吉容疑者(34)=川崎市中原区小杉陣屋町=ら男4人が逮捕された。グープは全部で6人とみられ残る1人は逃走中だ。

 そもそもなぜ人違いが起きたのか。ことの顛末(てんまつ)は事件の1週間前にさかのぼる。

間違いの始まりは干してあったアロハシャツ

 「本来のターゲットの男性は、被害者の男性の隣の部屋に住んでいた。犯行グループは目印となっていたアロハシャツをベランダ側から見て、部屋番号を確認しないまま入ってしまった」(捜査幹部)

 申容疑者は1週間ほど前に、逃走中の男と2人で現場のマンションを下見していた。そのとき、ターゲットの男性のベランダに干してあったのが、アロハシャツだったというのだ。

 さらに下見の際、ターゲットの部屋では、数人の人物が出入りしていた。

 仲間を集めないと失敗する可能性があると思ったのか、犯行当日、申容疑者は一緒に下見をした男のほか、防水工や大工をしている屈強な地元の友達など計5人を集めた。

 6人はベランダ側から室内をのぞくと、1階にアロハシャツが干している部屋を確認。本来のターゲットである住人の隣の部屋だったが、たまたまその日に限ってアロハシャツが干してあった−。

 これが人違いの始まりとなったというのだ。

 「貸した金を返してもらうため、集金を頼んだだけだ」

 逮捕後、首謀者とみられる申容疑者は、警視庁の調べにこう言って容疑を否認しているという。

これまでの【衝撃事件の核心】はこちら

このニュースの写真

人違い拉致事件の現場となったウィークリーマンション=東京都町田市原町田 
人違い拉致の現場となったウィークリーマンションのベランダ。ここにアロハシャツが干されていたという=東京都町田市原町田 
人違い拉致の現場となったウィークリーマンション(右)。男性はここで無理やり車に連れ込まれた。
7分の拉致の後、男性が解放された現場=東京都町田市金森 
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