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ジーンズ「大人の男性向け」 はきこなす中高年増加 (1/2ページ)
デニムジーンズをかっこよくはきこなす中高年男性が増えてきた。丈を通常より短めにしたり、上着と相性のいいオーソドックスな形など、体形やTPOを選ばないデザインが増加。ジーンズは若い世代が楽しんでいる印象が強いが、10、20代でジーンズに親しんだ中高年世代が再び着目したり、職場での服装がカジュアル化したりしている影響で、着こなす機会も増えているようだ。(小川真由美)
≪股上に工夫≫
大人の男性向け製品を強化しているのが、エドウィン(東京都荒川区)。JR日暮里駅前にある旗艦店「エドウィン・デニムギャラクシー」で展開する「プレミアジーンズ」は、一般的には84センチ前後ある、また下からすそまでの長さを、73センチと77センチの2種類で用意。股上は後ろを深く、前を浅めに裁断することで、おなかの出っ張りをカバーしながらも窮屈にならないよう工夫されている。また、繊維内に空洞のある中空繊維を素材に採用。軽くて暖かいうえ、デニム独特のごわつき感を減らした。店ではほかに、高級綿を使用した光沢感のある「ブルーギャラリー」も展開する。
生産部の岡田憲政さんは「50、60代は1970年代に、ジーンズに親しんだ世代だが、『体形が変わって今ははけない』とあきらめている人が多い」と話す。
大事なのは、ウエストだけでなく、足の長さ、ももの太さなども含め、自分のサイズに合ったものを着ることだという。岡田さんは「試着しないで買おうとする人が多いが、必ず店ではいて体形に合うか確認してほしい」と強調する。
西武百貨店池袋本店(豊島区)は本館5階で、国内ブランドを中心に紳士向け商品を展開する。フロア全体の顧客層が30代中心なのに対し、ジーンズ売り場は家族と来店する40代以上の男性が目立つ。販売枚数は1日平均約30点で、人気は色が濃いめのストレート。売り場では、合わせるシャツやジャケットもそろえる。
紳士服飾部の田中秀彦販売係長は「久しぶりにジーンズをはこうと来店する人が増えた。相性のいいトップスとして、綿素材で暖かく、今年のトレンド柄であるチェックのネルシャツやニット、ジャケットなどシーン別にコーディネートの提案をしている」と話す。