森光子主演「放浪記」
菊田一夫生誕百年の年に輝き放つ!11月9日から12月5日。中日劇場
【政治】支持率V字回復狙う 理想は「小渕内閣」2008年11月2日 朝刊 当面の衆院解散を見送った麻生太郎首相は、得意分野とされる経済と外交の2本柱で、下落傾向にある内閣支持率の反転上昇を目指す。目標は、地道に政策課題に取り組んで支持率を「V字回復」させた小渕内閣の再現だ。 共同通信の世論調査によると、麻生内閣の発足時の支持率は48・6%。福田内閣(57・8%)、安倍内閣(65%)より大幅に低かった。中山成彬氏の国土交通相辞任の影響などで、1カ月後には42・5%まで落ちた。 米国発の金融危機を受けて、首相は「政局より政策」の姿勢を鮮明にしている。国内の株価が暴落した10月10日には自社株取得制限の見直しを表明し、30日には事業規模約27兆円の追加経済対策もまとめた。 めじろ押しの外交日程も存在感を示す好機と位置付け15日の緊急首脳会議(金融サミット)や、22日からのアジア太平洋経済協力会議(APEC)への出席を決めた。首相に近い閣僚経験者は「支持率は小渕内閣のような上がり方をするだろう」と、自信を示す。 小渕恵三元首相は就任時32%だった支持率が、2カ月後には25%まで落ち込んだ。しかし、金融再生や景気浮揚に手を打ち、米国やロシア、韓国への訪問で外交課題に対処したことも評価され、57・2%まで盛り返した。 ただ、この10年の首相の支持率は小渕氏を除いて「右肩下がり」の傾向。首相就任の「ご祝儀相場」が続くうちに衆院選に臨みたかった与党議員からは「首相の旬がどんどんすぎていく。いずれ賞味期限切れになる」と、不安の声も。政策の成果を上げなければ、政権はじり貧に追い込まれる。 (生島章弘)
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