ひめゆり入試問題
ことさら声を荒立てて言うことかどうかわかりませんが、青山学院高等部の入試問題に、沖縄ひめゆり学徒部隊を語りつぐ語り部を退屈な話呼ばわりした内容が出題され、物議をかもし出しています。
問題を作った教師が40代ということが、個人的には納得します。40代というのは、戦時中あるいは戦前のの正しい歴史をほとんど教わっていません。日教組だか赤軍派だかどうでもいいんですが、要するに戦争反対、天皇反対、共産万歳の教師が学校にうようよしていた時代です。理由はどうあれ、戦争に加担した人たちに同情するのは現代の若者の考えとしてあってはならない、という暗黙の教えやイデオロギーがありました。だから、朝日新聞全盛であったし、ちょっと戦争賛美の映画でも上映されようものならすぐマスコミや世論に批判されてました。
当時、谷村新司が映画連合艦隊の「群青」を、さだまさしが二百三高地の「愛は死にますか」、ひめゆりの塔の「しあわせについて」といった主題歌を歌っていたのですが、やれ右よりのシンガーソングライターだのたたかれていました。わたしはこれらの歌好きでしたけどね。
戦争の無い夢のような世界を共産主義に見出そうとした若者こそが被害者なのかもしれません。それはさておき、戦争反対戦争反対と教え込まれた世代が、前述の語り部の話を聞いて、退屈と思うのは至極自然な考えだと思います。だって、戦争反対と教え込まれた人は、戦没者追悼もしてはいけなかったのですから。悲しい理由があったにせよ、戦争にかかわった人を擁護することは戦争を肯定することになる、と教えられました。それが証拠に、なぜ歌手が戦争映画の主題歌を歌っただけで右翼呼ばわりされなければならなかったのでしょうか。
いまだに日本はこのダブルスタンダードのトラップにはまったままです。
戦争反対と戦没者追悼は相反するイデオロギーなのです。だから、青山学院も謝罪などせずに、うちは戦争反対ですから、と堂々といえばいいんです。そうでなければ、戦没者追悼をするのであれば、靖国参拝も是認だし、戦前戦後の歴史教育をいちからやり直すぐらいの気概がないのであれば、安易にあやまらないでほしいですね。
本当に2度と悲惨な犠牲者を出さないように願うのなら、戦争の勉強をすべきでしょう。
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