カナディアンカヌーが終わり、宿に戻って温泉です。一日の終わりってかんじです。温泉はいちおう露天風呂なんかもあってそこそこです。18時には食事が部屋に運ばれてきて、ビールなどを飲めばもう、寝るだけです。20時から野外スライドショーをネイチャーセンターが無料で上映していたらしいんですが寝てしまいました。残念。
一夜明けてもすっかりネイチャリング気取りの我々は、山に上る計画を立てました。登山です。そそくさと然別湖を後にして、向かったのは層雲峡ロープウェイ。ここから、大雪山系の1つである黒岳(1,984m)への登山道があります。ロープウェイ、リフトと乗り継ぐと、頂上まで1.7km、時間にすると約1時間の行程、大雪山系のなかではいちばん簡単な登山ルートです。
然別湖から車で約2時間ちょいで層雲峡に到着しました。車で走ってつくずく思うのは、北海道では、運転する際のストレスというものが、都会に比べると、ゼロに近いということです。普段の車の運転では、歩行者・自転車・バイク・対向車・後続車・信号その他、多くの情報と戦いながら運転しています。信号などは、1分走って1分止まる、というような感覚で、10キロも走ると心身ともにストレスが溜まります。それに比べ北海道、ストレスの原因となる情報がほとんどありません。なにしろ、前後に車が見えない状況でほぼ1時間ほど走ってましたから。しかも信号も1つもないです。これがあるべき姿だなあとあらためて思いました。
さて、層雲峡ロープウェイに到着、駐車場は無料です。止めておる車の1列全部が「わ」ナンバーなのは笑いました。ロープウェイは20分間隔で運行されています。夏休みの行楽シーズンということもあって、結構登山客は多いです。100人乗りロープウェイに40人ぐらいは乗ってました。それなりに登山らしく、チョコレートとキャラメルを非常食代わりに買い込み、いざ出発です。
軽い気持ちで登山道を登り始め、黙々と、ただ黙々と、登っていきます。道は角材が埋め込まれていて階段のようになっており、ところどころ手を使わないと登れない岩場もありますが、まあ、軽装備でも問題ないです。実際、登山らしくない格好のひとたちもたくさんいました。どちらかというと我々もそうです。なんせジーパンですから。ものの10分もすると息が上がってきます。汗が噴き出してきます。なかなか前に進みません。声も出なくなってきます。出発したところが8合目で、頂上が10合目問うことになるんですが、やっとのこさでたどり着いた中間の9合目までもが遠い遠い、それでもまだあと0.8kmあります。一休みして、お茶を飲んで、最後の力を振り絞って再出発。足はますます重くなります。約1時間ちょっと過ぎたぐらいで、やっと頂上にたどり着きました。
山登りなど、学生のころ以来やってなかったんですが、これほどつらいとは思いませんでした。途中行きかう登山客とのあいさつは久しぶりで新鮮でした。なにより我が嫁が最後まで登りきったのは感動しました。途中で挫折すると高をくくってましたから。まあ、頂上までたどり着くと途中はどうあれ気持ちいいものです。あいにく曇っており、あまりいい景色とはいえませんでしたが、満足です。
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