左対策で挑戦 多田野、カットボールの習得へ(10/30 09:35)
カットボールの習得へ、ブルペンで投げ込む多田野
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1年目で7勝を挙げた多田野が、苦手の左打者対策でカットボールの習得に挑んでいる。29日、キャンプ初のブルペン入りで「手応えは良かったと思う」と好感触を得た様子だ。
ブルペンでは、捕手を立たせて約40球、その後座らせて70球近くを放った。直球に近いスピードで、小さく曲がるカットボール。最初に捕手を座らせなかったのは、まずは細かな制球を意識しないためだった。
「うまくいかなかったら、今日はそこでやめようと思っていた」というが、感覚が良かったことから行程を一歩、進めた。
今季、多田野の対左打者の被打率は3割2分2厘。対右より約1割も高い。対策として吉井投手コーチに、左打者の胸元に食い込むカットボール習得を勧められ、本格的に挑戦し始めた。
5月の初登板から3連勝した多田野だが、後半戦は勝ち星が伸びなかった。米国でプレーしていた逆輸入ルーキーに、久々の日本の夏はこたえた。蒸し暑さから食欲が落ち、体重は3、4キロ減った。生活面の工夫とともに体力アップの必要性を感じ、秋季キャンプでは走り込みを続ける。
「1年間、安定した投球を」と話す多田野。「コーチが任せてくれて、自由に課題に取り組む時間がある」と、練習に余念がない。(木津谷学)