2007/05/20 Today's NEWS
護岸工事の汚水処理にもEM効果/鯵ケ沢
悪臭消え水質改善、全国初のケース
EMを使った護岸工事


 県が国の補助を受け事業を実施している鯵ケ沢漁港の護岸工事で濁水処理にEM(有用微生物群)が効果を発揮した担当した研究所は「公共工事でEMを使った環境浄化が認定された全国初のケース」と話しEMに対する注目が今後さらに高まりそうだ

 老朽化した護岸に代わり、総延長1080メートルで新たな護岸を整備する鯵ケ沢漁港海岸事業は2001年度着工、今年度で完了する計画。04年度は生活雑排水が流れ込む現場周辺の工事が行われたが、汚泥で悪臭がひどく、潜水士も湿疹(しっしん)が出たり、下痢を起こすなど体調に異変が表れ、工事は事実上ストップ状態に陥った。
 工事を請け負った丸重組(鯵ケ沢町、冨田名重代表取締役)は対応に窮したが、同社の判断でEMを扱う企業組合縄文環境開発(高橋晃理事長)の縄文研究所(木村将人所長)に相談した。
 同研究所が一週間ほどしてEM活性液やEMを培養した土団子を現場に投入したところ、翌日から悪臭が消え、透明度も急速に高まり、その後は工事が順調に進んだ。
 西北地域県民局農林水産部西北地方漁港漁場整備事務所によると、工事現場はクレーン作業用などの仮設道路のすぐ海側がもずくの漁場で、濁水を出せない状況だった。
 冨田代表取締役は「わらにもすがる思いだった」と同社の判断でEMによる環境浄化を依頼した当時を振り返る「EMのことは耳にはしていたが、ここまで効くとは思わなかった」と話す。
 このEM効果は県も確認。同事務所の平尾友孝所長は「当時の現場では改良材(EM)が効果を発揮し、工事に濁水処理が必要と認めた」と説明する。以後も必要に応じて濁水処理を含めた事業費が認められてきた。
 EMを投入した縄文研究所の木村所長は「EMが公共工事で認められたのは全国初だった。何よりも職場放棄したくなる現場で潜水士たちが喜んでくれたことに感動した。仕事のしがいがあった」と話している。


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