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■じゃりン子チエ用語の基礎知識 原作周辺情報
【序説】
『じゃりン子チエ』を読みにくくしているのは、関西以外の人にとって難解な大阪弁と、ところどころに、ちりばめられる独特の比喩である。
そこで、徹底的に原作をチェックし、おそらく全国共通でわかりにくいであろう表現を列記してみたので、ご愛読の際はプリントアウトして、辞書代わりに本稿を利用されることをお薦めしたい。
※大阪弁・関西弁をもっと深く勉強されたい方は下記を参照してください。
【論文】じゃりン子チエ・ことばの教科書

【凡例】
(1)「アホ」と「アホほど」のように、一般に知られている関西弁とは別の意味で使われている単語については、本来の用法と特殊な用法の2通りを列記した。
(2)「(古語)」の表記は、大阪でも最近は使わなくなった言葉を指す。
(3)『じゃりン子チエ』に出てくる風俗、事件などの出来事(たとえば「金閣寺の炎上事件」や「世之介、ネロ、ワイルド蛮地、エイハブ、モービーディックの名前の由来」など)は「時代考証編」を参照いただきたい。ただし、一部は、この項でも取り上げている。

アース(固有名詞)
殺虫剤の代名詞。どう言うわけか関西人は、どのメーカーの殺虫剤 でも「アース」という人が多い。

あないな(形容動詞)
あのような。

あないに(形容動詞)
あのように。

アホ【阿呆】
バカ。

アホほど【阿呆ほど】
数えきれないぐらい、たくさん。「ぎょうさん」よりもたくさんある。

あらへん
(1)(物が)ない。(2)(否定打ち消しの意味で)ない。例「ただいまやあれへん」 =ただいまどころではない。

あんさん
あなた。

あんた
(1)(妻から夫へ)あなた。(2)(親しい友達へ)君。(3)(見下した人を指して)おまえ

いきってる(動詞)
いい格好をしている。

イチビリ
いい格好をしている奴、ふざけた奴。「イキリ」ともいう。

いてまう(動詞)
ひどい目に合わす。半殺しにする。

ウチ
(1)(少女言葉)私。(2)家。

ウチの人
(1)家族の人 (2)亭主、主人(妻が夫へ三人称の形で使う)

エビガニ
ザリガニ

オイド(女性言葉)
お尻

おかはちろう【岡八郎】(人名)
吉本新喜劇の役者。「くっさぁ」「えげつなぁ」などのギャグ がある。漫才師オール阪神巨人の師匠。

おちょくる
ふざける。からかう。

オバはん
気に入らない、嫌いなタイプの中年の女性。厳密には「オバちゃん」ではない。 例「マサルのオバはん」

おまへん(古語)
(1)(形容詞)ない。←→おます。(2)(補助形容詞=否定・打ち消しの意味で)ない。例「まさかテツに金渡したんやおまへんやろな」=まさかテツに金を渡ていないでしょうね。

かいてんやき【回転焼】
今川焼き、太鼓饅頭、大判焼き…と同じ物。

ガタロ【河太郎】
ドブ川などに捨てられた鉄クズなどを回収する人。

カンショやみ【カンショ病み】
神経質。

カンテキ
七輪。小型の練炭火鉢。

カントだき【関東煮】
おでん。

キザラ【黄粗】
粗目の砂糖。

ぎょうさん【仰山】
たくさん。

くそ(接頭語)
とても。例「クソガキ」=とても、にくたらしい子供。

くそ【糞】
大便

クソカス
無茶苦茶。例「くそかすにゆいよるで」=無茶苦茶なことを言う。

ゲソ
イカの足。

〜こう【〜公】(接尾語)
見下した人に対してつける蔑称。「ヤー公」=やくざ、「ポリ公」=警察官

こおこ
お新香、沢庵

コスい
ずる賢い。

こそばす(動詞)
くすぐる。

コッテうし【牝牛】
強くて大きなメス牛。

ごんた
やんちゃな子供。きかん坊。

さむいぼ【寒イボ】
鳥肌。

しゃあない
仕方がない。

じゃり
にくたらしい子供。

じゃりン子
お転婆な女の子。

〜しゅう(古語)
〜しく。例「懐かしゅうて」=懐かしくて

しょーもない
つまらない。くだらない

ぜんざい【善哉】
東京で言うところの「田舎汁粉」のこと。東京の「善哉」とは、別の物。

だまってぇ【黙ってぇ】
(命令形)静かにしなさい。「だあってぇ」と言うこともある。

ちと【一寸】
ちょっと。

〜ちゃう
違う。

〜ちゅう(命令形の語句につく接尾語)
と言っているのだ。 例「肩に触るなちゅうんじゃ」 =肩に触れるなと言っているのだ。「来るなちゅうのに…」=来なくていいと言っているのに。

つうちぼ【通知簿】
学期末に渡す成績表。通知表。

てっちり
フグ鍋。

てんかす【天カス】
揚げ玉。てんぷらの衣の残りカス。

どつく(動詞)
「叩く」と「殴る」の中間にくる暴力の形態。

トックリ【徳利】
衣料の一。タートルネックの服。

トンプク【頓服】
病状に応じて1回服用分を個々に包装した薬を頓服、または頓服薬と いう。固有名詞ではない。

なにぬかす【何ぬかす】
アホなことを言うな。

なにゆうてるねん【何言うてるねん】
アホなことを言うな。

なぶる(動詞)
からかう。

なんかしとんじゃ
ふざけた事を言うな。

ニッチン
カードの代わりに、10円玉などの貨幣を使ってするメンコのこと。

にぬき【煮抜き】(古語)
固ゆでのゆで卵

ぬかす(動詞)
言う。

はくせんこ
落雁(和菓子の一種)。

ばくだん【爆弾】
メチルアルコールで作った粗悪な焼酎。呑み過ぎると失明する。

はったいこ【はったい粉】
麦を挽き、炒った粉のこと。これをお湯で溶かして飲む飲み物。麦焦がし。

バッテラ
鯖の押し寿司。

ババ
大便。例・ババタレ猫=大便を垂れ流す猫。

ひやしあめ
ショウガのジュース。ジンジャーエールから炭酸を抜いたものと思えばよい。

ふくらしこ【膨らし粉】
重曹。

ぶたまん【豚饅】
肉まん。

ぶちかます
やってみる。ぶつけてみる。

ベッタン
メンコ。

ベベ
本来は「服」という意味だが、普段着ではない服、よそ行きの服という意味合いが強い。

ヘレにく【ヘレ肉】
ヒレ肉。

ほたえる(動詞)
騒ぐ

ほる(動詞)
捨てる。

ぼる(動詞)
ぼったくる。多額の現金を脅しとる。「ぼった」はその過去形。

ほんま
本当。真実。

マッカ【真桑】
真桑瓜。編目のないメロン。

まめいた
駄菓子の名前。炒った豆を板上に並べ、砂糖や水飴で固めたお菓子。

マメタン【豆炭】
卵ぐらいの大きさに調整された炭。カンテキに使う。

みみっちい(形容詞)
セコい。

メチルアルコール
「ばくだん」の主成分

モータープール
駐車場

〜しやんといかん
しなければならない。例「寝やんといかん」=寝なければならない。

わたい【私】
私。

ワヤ
お手上げ。手を付けられない状況。例「さっぱりワヤや」=お手上げだ。

補足◆大阪弁独特の漢字の読み方
会うた=お・うた。現在形「会う」は「あ・う」
歌とる=うと・とる。
同ンなじ=お・ンなじ。
居る=お・る。飛田の弟や女性の場合は「い・る」と読んだほうが自然。
飼うてる=こ・うてる。発音するなら「こおてる」
来ん=こ・ん。例「出て来んと〜」=でてこんと〜。
出来た=「でけ・た」

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