ドラの韓国製「安打製造器」李炳圭
2年目の飛躍へチューンアップ
来日2年目のテーマは左腕攻略―。中日の李炳圭外野手(33)が4日の西武戦(ナゴヤドーム)からオープン戦に出場。昨季苦手とした左投手の克服に向けた挑戦が本格的にスタートする。今春キャンプでは軸の左足に体重を残すことに意識を置いた打法を練習。移籍1年目は打率2割6分2厘と不本意な成績に終わった「韓国の安打製造機」が名誉挽回(ばんかい)を目指す。
右翼のレギュラーとみられる李炳圭だが2年目の進化を示す必要があるだろう。昨季苦しんだのは左投手との対戦。打率は対右投手が2割6分8厘だったのが左相手だと2割4分8厘。弱点を克服しなければレギュラーの座安泰とはいえない。
李炳圭は「春季キャンプを順調に消化することができた」と充実感を漂わせる。移籍1年目だった昨春は新しい環境に慣れる時間が必要だったが今キャンプは自分がやるべき練習に集中できた。
全体練習後に個別でカーブマシンを打ち込んだ。「左足に重心を残し、上体が突っ込まないように意識している」。頭で考えるのではなく体に覚え込ませる練習。左投手のスライダーやカーブといった外に逃げる変化球を見極められるように取り組んだ。
昨年のオープン戦は「ストライクゾーンの確認と相手投手の変化球のチェック」がテーマだった。それにしても15試合に出場して15三振は多かった。公式戦でリーグ7位の108三振を喫したが、その前兆はオープン戦からあったのだ。
今年はより多くの打席に立つことが必要になる。練習でやってきたことを試合でも実践できるようにしなければならない。特に左投手との対戦が大事。開幕までに苦手を克服する自信をつかめるか―。日本球界での成否が懸かっているといっても過言ではない。
【写真説明】順調にキャンプを消化した李炳圭
(2008年3月04日更新)