オープン戦5の4 阪神、巨人への苦手意識克服
李炳圭リベンジモード
中日の李炳圭外野手(33)が13日の無観客練習試合の阪神戦(甲子園)で2安打を放った。同一リーグの対戦は5日の巨人とのオープン戦(ナゴヤドーム)に続き2試合で5打数4安打、2打点と結果を残した。阪神、巨人は昨季苦手としていた相手。もうかもにはされない―。
1―10と大敗した試合でチーム唯一の打点を挙げたのは李炳圭だった。オープン戦から調子が良く「(相手は)関係ないよ」と一蹴(いっしゅう)したが、昨年1割8分4厘と苦しんだ阪神投手陣相手に、しっかり対応できることを証明した。
昨年10打数2安打と苦手にした阪神先発の下柳から初回は四球を選び、三回の2打席目は中前打。五回の3打席目は二死一、三塁で2年目右腕、玉置の142キロ直球を完ぺきにとらえて右中間へ適時二塁打を放った。
「下柳? あれは遊ゴロ。ラッキーだったね。3打席目はカウント0―2だったから直球を待っていたんだ。その通りに直球がきたから打てたんだ」
来日1年目の昨季は下柳のような制球を重視する投手に苦労し、外角へ逃げる球を追いかけるように空振りした。リベンジを誓った2年目。もう同じ過ちは犯さない。
「体がうまく反応できるようになった。ここまでは順調にきている。好調だよ」
阪神と同じく、昨季2割2厘と苦戦した巨人にも5日の対戦で2打数2安打を記録した。下柳同様に10打数2安打と苦労した高橋尚との対戦でも外角に逃げていくカーブを安打にした。今季もライバルとなりそうな両チームからオープン戦とはいえ安打を放ち、幸先のいいスタートを切った。来日2年目の今季、活躍の予感が漂う。
「あとはこの好調さを維持できるように努力するだけ」
李炳圭からうかがえるのは昨年とは違う余裕の雰囲気。昨年のような惨めさは出さない。「韓国の安打製造機」が本来の姿を見せる。(山本剛史)
【写真説明】昨年かもにされた下柳からきっちり2安打を放ちリベンジした李炳圭
(2008年3月14日更新)