李炳圭、ウッズ、デラロサ『助っ人トリオ』が導く!

 今季の打撃面は、中日に加入して2年目を迎える李炳圭外野手(33)不動の4番タイロン・ウッズ内野手(38)新加入のトマス・デラロサ内野手(30)の助っ人トリオに注目だ。李炳圭は昨季の名誉挽回(ばんかい)、ウッズは本塁打王奪回を目指す年。デラロサは守備面などで欠かせない戦力になりそうだ。文字通り『助っ人』として中日を完全優勝まで導く。
 2008年度版の強竜打線で昨季と大きく変わったのは米大リーグ、カブスへ移籍した福留に代わって西武から和田が加入した程度。昨季以上のチーム成績を挙げるには全体的なレベルアップが必要となる。
 特に昨季以上の成績を求められるのは「韓国の安打製造機」李炳圭だ。来日1年目の昨季は、日本人投手の精密な制球と落ちる変化球に苦しみ、打率2割6分2厘、9本塁打、46打点、108三振に終わった。「昨年は日本の野球に戸惑った部分があった。特に変化球にね」と振り返った。
 本人は決して口に出さないが、昨季の成績は李のプライドを傷つけたようだ。親しい関係者は「相当悔しかったようで、オフには日本人投手の研究をしてきた。本人も『今年は必ず活躍する』と意気込んでいた」と気持ちを代弁している。
 オープン戦では早速成果がうかがえ、変化球にもしっかりと対応し、打率は3割3分3厘を記録した。「体が自然に反応している」と話す韓流ヒットマンに昨季とは違う余裕が感じられる。期待度大だ。
 昨季村田(横浜)に本塁打王を奪われた『最強助っ人』ウッズもキング奪還に燃えている。「今季は50本塁打を狙うぜ」と豪語するほどだ。
 今年8月で39歳になるウッズ。年齢による衰えが心配される。本人もそれを感じているようで米カリフォルニア州にある自宅にトレーニング室を設置し、シーズン前から入念に体づくりをしてきた。
 オープン戦では終盤戦に調子を上げ「いつものように球をよく見てしっかりたたく。それで成績は残せる」と準備は万全だ。
 さらに今季はデラロサが加入。当初は8月に行われる北京五輪開催中に井端、荒木の守備の穴を埋める「守りの職人」として期待された。しかし「おれは守備だけではない。打撃も見てもらいたい」と話し、オープン戦でも本塁打を放つなど評価を上げた。ウッズや立浪から打撃指導を仰ぎ、守備固めだけではなく、右の代打の役割も狙う。
 もちろん外国人トリオだけでなく荒木、井端や中日加入後2年目を迎える中村紀も健在。「福留の穴が大きかった」などとは言わせないシーズンにしてくれるはずだ。
【写真説明】上=本塁打王奪還に燃えるウッズ(右)と打撃でも評価を上げているデラロサ。下=オフに日本人投手を研究してきたという李炳圭

(2008年3月27日更新)


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