中田、残り試合は中継ぎ

 中日の中田賢一投手(26)が23日のヤクルト戦に2番で手登板し、2回を3安打、4四死球、2失点。いまだに復調ムードはなく、森バッテリーチーフコーチはシーズン最後までの中継ぎ起用を明言。昨季の勝ち頭の現状が示すようにチームは再び4位転落。厳しい状態が続く。
■森コーチが明言
 どうにもならないもどかしさが中田の頭を支配した? 試合後に報道陣から何を聞かれてもまともに答えられなかった。「そうですねえ」
 七回からマウンドに上がったが、2回をまともに抑えられない。中継ぎへの「降格人事」も浮上のきっかけにならなかった。昨季14勝を挙げ、次代のエースといわれた男が1年後、壁にぶつかっている。
 森バッテリーチーフコーチは「勝ち試合では中継ぎとして使えないと思っていた」と明かした。さらに「ブルペンではいい球を投げているけど、試合になるとどうなるか分からない。良くなると思っているから中継ぎをさせている」と起用理由を挙げた。
 2イニング目の8回は悪い時の中田だった。球速はあっても球が高く浮き、ミートされ安打を許す。さらに2者連続死球でピンチを広げた後に左前へ2点適時打を打たれた。本人は「思った所に(球が)いかない。原因は力み? 全部ですね」と、うわごとのようにつぶやくだけだった。
 「今後も中継ぎ? どこで先発させるんだ。先発の頭数はそろっている。広島が(3位に)決まったら先発させてやってもいい。あいつは使い勝手がいいし、このままだ。クライマックスシリーズで登板? (チームが)出られたら考えるよ」。森コーチは期待した投手の「裏切り」に吐き捨てるように話した。
 中日は今季、思ったように投手陣を整備できない。象徴が川上、中田、朝倉の先発3本柱の不調、不在。残り10試合となっても、3位と4位を行ったり来たり。この日先発の清水昭は6回を2失点ながら自責点ゼロと役割を果たした。だがバトンを受け継いだ3本柱で唯一1軍にいる中田が逆転勝ちのチャンスを消した。(山本 剛史)
【写真説明】2回を2失点と復調ムードのない中田

(2008年9月24日更新)


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