東京都豊島区のホテルの客室で05年11月、生後間もない乳児が死亡しているのが見つかる事件があり、横浜市内のインターネットカフェで男児を出産、放置したとして今月神奈川県警に逮捕、起訴された無職の女(30)についてDNA鑑定を実施したところ、乳児とDNA型が一致したことが分かった。警視庁目白署は、2人の親子関係が確認できたとして近く死体遺棄容疑などで女の本格的な取り調べを始める方針だ。
DNA型が一致したのは住所不定、大崎薫被告。
調べでは、大崎被告は今年9月29日夜、横浜市神奈川区鶴屋町のネットカフェの女性用トイレで男児を出産。袋に入れて洗面台の収納棚に置き去りにしたとして今月2日、神奈川署に保護責任者遺棄容疑で逮捕された。ネットカフェなどを転々とし、「お金がなくて育てる自信がなかった」などと供述しているといい、23日起訴された。男児は心肺停止状態だったが回復し、神奈川県内の病院に入院しているという。
目白署によると、豊島区南池袋2のホテルで死亡した乳児が見つかったのは05年11月11日。ホテルから「タオルに包まれた赤ちゃんが死んでいる」と通報があり発覚した。
乳児は客室浴室内で発見され、死後数時間が経過。男の子だった。身長45センチ、体重2500グラムでへその緒がついており、出産後に遺棄したとみられる。前日夜、40代くらいの男と20代後半くらいの女が入室、11日正午にチェックアウトしており、目白署で行方を捜していた。【佐々木洋、古関俊樹】
毎日新聞 2008年10月31日 15時00分
| 10月31日 | 出産・乳児放置:30歳被告、05年にも遺棄か |