首都圏放送センター

2008年10月31日 8時27分更新

都が拠点病院に産科医派遣へ


脳内出血を起こした妊娠中の女性が都内の8つの医療機関から受け入れを断られた後、死亡した問題を受け、東京都は拠点病院の受け入れ態勢を確保するため、都が費用を負担したうえで地域の産科医を拠点病院に派遣してもらう、新たな取り組みを進めていくことになりました。
この問題は、東京に住む妊娠中の女性が、今月4日脳内出血を起こし、都内の8つの医療機関から受け入れを断られた後、死亡したものです。
この問題で、最初に受け入れを断った都立墨東病院は、緊急の治療が必要な妊娠中の女性を受け入れる拠点病院に指定されていましたが、土日と祝日の産科医の当直が1人しかおらず、原則として救急患者の受け入れを断っている状態でした。
東京都内の他の拠点病院でも、産科医の不足で十分な当直態勢がとれないところがあり、都ではこうした状態を少しでも解消していくために、新たな取り組みを進めていくことになりました。
具体的には、拠点病院の産科医の態勢が手薄になる日に、地域の別の総合病院などから産科医を派遣してもらい、常に複数の医師が病院内に待機する態勢を確保していく方針です。
派遣に伴う費用は東京都が負担することにしていて、都ではこの費用などを盛り込んだ補正予算を、12月の都議会に提案することにしています。