記者会見で頭を下げる慶応大の森征一常任理事(左)ら=30日午後、東京都港区、樫山晃生撮影
慶応義塾大学の学生2人が大麻取締法違反の疑いで神奈川県警に逮捕された事件で、同大の森征一常任理事(法学部教授)らが30日午後、東京都港区の三田キャンパスで会見を開き、「学生の自主性を尊重するのが建学の精神だった。学生を信じてきたので本当に残念」などと述べ、謝罪した。同大は今後、「危機管理委員会」を立ち上げて再発防止に努めるとしている。
大学側は、ほかに事件にかかわった学生がいるかについては調査中とした。逮捕された2人の処分については、裁判の結果などを考慮した上で決めるという。
同大によると、04年以降、大麻取締法違反容疑で学生5人が逮捕され、それぞれ退学などの処分を受けている。富田広士・学生総合センター長は「対応が遅れた。一歩踏み込んだ対策を考えたい」と話した。
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この事件で横浜地検川崎支部は同日、同大2年の内田浩太郎容疑者(21)=横浜市青葉区=を大麻取締法違反の罪で起訴した。同法違反容疑で逮捕された同1年の中村友士郎容疑者(20)は今月22日、同罪で起訴され、その後保釈されている。