琉球大学医学部医学科は三十日、二〇〇九年度入学者の地域特別枠で五人（推薦Ⅱ）の導入予定を発表した。対象は、県内の高校卒業者（見込みを含む）で、大学入試センター試験を加味した推薦枠となる。国の「経済財政改革の基本方針二〇〇八」で、同科の入学定員を早急に過去最大程度まで増員する方針に基づいた措置。

　同科は国の「緊急医師確保対策」に基づき、〇九年度入学から県が学費や生活費などの奨学金を貸与する地域枠（二人）を設けた。
今回の地域特別枠が十二月に認可されれば、県内から計七人の推薦枠となる。新たに設ける地域特別枠に関して、授業料免除や減免について学内で検討する。

　また、既卒者が医学部編入を希望する学士編入学では、従来の三年次編入を来年度から二年次に変更。来年度に関して二年、三年を受け付けるため、定員は従来より五人増の計十人。

　医学科全体の定員はこれまで約百人だったが、〇九年度は百十二人となる。

　地域医療に関わる医師を増やすため、離島での医療実習など地域医療に特化した教育カリキュラムを設置する。佐藤良也医学部長は、「地域医療に関わる医師を増やすために、学生のマインドを高める教育を進めていきたい」と語った。