2008-08-29 06:46:11

宅建業者ではないことについて

テーマ:スマイルサービスとはなにか

よく勘違いされますが、スマイルサービスやバジリカは宅建業者ではありません。これは確実です。
東京都都市整備局の宅建業者の検索 でも出てきませんし、窓口でも確認しました。
あまり、不動産に詳しくない人は、闇業者かと疑いますが、そういうわけでもありません。


それから、バジリカやスマイルとやりあいをしていて、「都の不動産窓口に申告するぞ」と脅しのつもりで言ったときに、相手の「どーぞ、どーぞ」という態度に出くわしたことはありませんか?
その辺のからくりをご説明します。


・サブリースのからくり 法の抜け穴


契約書で借主と貸主が、それぞれ入居者とスマイルサービスになっていることからもわかるように、スマイルサービスは、貸主の立場になっています。ただ、スマイルサービスが物件を所有しているとは考えにくいことから、本来の物件所有者からサブリース契約により、賃借権を譲り受けているものと考えられます。つまり、入居者とは転貸借契約になっていることになります。
サブリース契約とは、一般的に、管理会社がオーナーのアパート・マンションを一括して借上げて、任意に第三者に転貸し、オーナーに一定の賃料(保証賃料)を支払うことで家賃収入を保証し、賃貸借業務の管理全般をオーナーに変わって行うことです。


これで、なにが問題かというと、転貸借契約は、現在の宅建業法では規制されないことです。


宅地建物取引業法は、2条2項で「宅地建物取引業」を次のように規定しています。


宅地建物取引業法 2条2項
宅地建物取引業
「宅地若しくは建物(建物の一部を含む。以下同じ。)の売買若しくは交換又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行なうものをいう。」


つまり、建物についていえば、「建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介」を規制しているのであって、実際にオーナーである立場の貸主が借主と直接契約をすることは規制していないのです。
この辺は、なんだか狐につつまれたような感じになりますが、転貸人はオーナーと同じ立場とみなされて、直接借主と契約をすることになり、転貸であること自体は問われないということのようです。

つまり、オーナーが入居者を募集したり、契約するのを法律で規制できないのと同じように、転貸人が募集したり契約することを規制できないということです。


しかし、そんなことは消費者にとってはなんの関係もないことです。


その規制をまぬかれているおかげで、本来宅建業者が行わなければならない、都への認可や宅地建物取引業協会などへの加入、それに入居者への重要事項説明義務もしないでいいことになってしまいます。法律さえまともに守らないスマイルのような業者が、義務がないことをわざわざするわけがありません。

一時期、実際にスマイルは、入居者に対し、契約時にテープレコーダーに吹き込んだ声で契約書の重要なところを読み上げ、説明したことにするといったことを行っていました。

こんなことは宅建業者なら到底ありえないことです。


結果的に、不明朗な説明で納得しないまま契約し、不利益を被っているのは、消費者である私たちなのです。
これは、法律の不備、あるいは脱法といってもいいのではないでしょうか。
スマイルが行っている業務は、仲介する他の不動産業者となんら異なっているわけではありません。実質的には、仲介する他の不動産業者と同様の業務を行っていながら、自分が転貸人の貸主になっているという理由だけで、規制する法律にかからないとは、ちょっと意味がわかりません。

すくなくとも、宅建業法に準ずるくらいの規制はあってしかるべきなのではないでしょうか。


・動かない行政 無責任体制

以前、東京都の不動産業課相談窓口に赴きましたが、担当者はけんもほろろな対応でした。「私たちは宅建業者しか扱っていないから、他へ行ってくれ。私たちにはどうしようもない。消費生活センターか警察に行ってくれ。」などと、まさに取りつくしまもないつっけんどんな対応に終始しました。行政にはもともと期待していなかったですが、縦割り行政を見事に体現してもらってすごくいやーな感じになりました。


そして、実際に被害に遭い不動産業課で同じように言われたCさんの経緯 からも明らかなように、消費生活センターも警察もまともな対応はしてきませんでした。Cさんのように不動産業課の助言に従い、警察や消費生活センターに回ったけれども、結局無駄足となった方は他にもおられます。

消費生活センターに行けば警察に行けといわれ、警察に行けば消費生活センターに行けと言われる。

まさにたらい回しです。


スマイルが警察や都の不動産業課を恐れない理由も分かります。
つまり、なにもできないと見越した上でなめきっているのです、消費者である私たちに対しても、それから警察や都に対しても。


しかし、不動産業課は、いくら宅建業者しか指導してこなかったからといっても、このような問題企業を放置していていいのでしょうか。この問題が、不動産の問題ではないとでも言うのでしょうか。すくなくとも行政機関であるし、不動産を扱っている窓口なのだから、なにが問題なのかを把握し、あらゆる法を使って業者に指導なり勧告なりをする立場にあるのではないでしょうか。


スマイル入居者の中には、別の不動産業者からスマイルを紹介されたというケースもあります。おそらく紹介した業者はキックバックを取っていると考えられます。問題企業であることを知った上で、紹介しているならその紹介した業者も問題であるといわざるを得ないでしょう。
つまり、スマイル事件は悪質な一不動産業者の問題ではなく、そのような企業を放置している不動産業界の問題でもあり、ずっと以前に知っておきながらなんら対処を講じなかった行政の責任でもあるのです。


不動産業課が動かないとなれば、実際に指導する部署は消費生活センターの上部である、「東京都生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課取引指導係」 になります。1庁27階にあります。とりあえず行政ではこの部署がスマイルを指導管轄するところになります。


法の抜け穴に目をつけた業者がやりたいようにやって、社会的弱者を食い物にすることが許されていいわけがありません。行政には、特に、不動産業課と取引指導課取引指導係にはしっかりとした対応を望みます。




















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スマイルサービスとはなにか

テーマ:スマイルサービスとはなにか

スマイルサービスとはどのような会社なのか、その関連企業を含めて説明します。

「宅建業者ではないことについて」 もご参照ください。


・スマイルサービス [HP]


まず、スマイルサービスは、
新宿区西新宿7-10-19 西新宿ビル1F
にある不動産会社です。新宿駅西口の小滝橋通りに面しています。
2002年(平成14年)12月3日成立で、成立時は東京住宅ローンという社名でしたが、2003年(平成15年)5月27日に現社名に変更されています。現在の代表取締役は高橋明子です。
ちなみに宅建業者ではありません。(こちら で説明しています。)


この会社は主にワンルームの賃貸業を行っているのですが、ある特徴的なサービスを行っています。
それは、通常他の業者では取られることになる、敷金、礼金、仲介手数料を取らず、保証人も必要ないとしており、敷金ゼロ礼金ゼロのいわゆるゼロゼロ物件を扱っています。
簡単にいえば、賃料7万円ほどの部屋への入居時に、他の業者では40万から50万円払わねばならないところを、スマイルサービスでは、火災保障費(約1万円)+管理費(約2万円)+保証費(家賃の50%)+当月日割り家賃+翌月家賃のおおよそ15万円くらいで入居できることになります。
繁盛するのも理解できます。


こう聞くと一見、よさげに思えますが、この会社が問題であることは、格安であることや入居者との情報や交渉力の格差を逆手にとって、極端に条件の悪い不当な契約を結ばせ、その契約により賃借人の権利を抑圧し違法な利益をあげていたことです。


危険な言い方ですが、あえて、踏み込んでいえば、このような格安物件に入る方は、非正規労働者や外国人、都内に初めて住む方などのいわゆる社会的立場の弱い方や情報に疎い方が多いでしょう。みんなぎりぎりの生活で屋根を求め部屋を借りるのです。
そのような立場の弱く情報にも疎い人間の弱みに付け込み、格差を利用して本来得られるはずのない違法な利益を得ていたのがこのスマイルサービスです。
たとえば、この業者は部屋の契約を賃貸借ではなく、施設付鍵利用契約であるとして、家賃の納入が遅れた際に法外な違約金や勝手に鍵を交換する、あるいは中に置いている荷物を勝手に処分するといったことを行っていました。違約金については明確な違法行為であるし、勝手な鍵交換や荷物処分についても違法である可能性が高いです。

スマイル被害については、こちら からどうぞ。


こういった業者は公的なサービスが行き届かない問題に入り込み、経済的な弱者から利益をむしりとる「貧困ビジネス」と呼ばれ、大きな社会問題となっています。
たとえ、トラブルが生じたとしても、ここに集まる人間なら、余裕もなく法的機関に訴えることもないだろう、大きな問題とすることもないだろう。そんな見込みと見くびりのもと、この会社は堂々と違法行為を続けていたのです。


このような業者が責任を取ることなく、何事もなかったかのように、いまだに営業を続けていることも大きな問題です。


また、スマイルサービスは、中央線沿いにこのような看板を多く出しています。



商業登記簿の目的区には「広告代理業、経営コンサルタント業、コンピュータ及びその周辺機器の輸出入及びその販売、病院、老人ホームの経営、損害保険代理業、不動産の賃貸、売買及びその仲介並びに管理及び清掃業務」など12種類が記載されています。
なお、不動産関連の業務以外に、実際に行われている業務があるのかどうかは不明です。


・関連企業


・株式会社協英


スマイル物件をいくつか見てみると「kyoei」とか「㈱協英管理部」とか書かれているものがあります。


kyoei kyoei2

これはなんなのかと株式会社協英を調べてみると、どうもスマイルサービス・バジリカと深い関係があるらしいことがわかりました。


この会社は、昭和54年5月に設立されて、平成13年1月に解散されていますが、一時期は中野区鷺宮3-1-1、つまり現在の株式会社レンタルと同じ場所に店を構えていたことがあります。
当時の役員をみても、バジリカで元の代表取締役であったSや、スマイルの現代表である高橋明子は、ともに協英の役員であったことがあります。さらには、いまもスマイル店舗で対応もしているTという人物も協英の役員であったことがあります。ちなみにTは賃貸住宅共済会でも役員であったこともあります。スマイルサービスの現取締役であるYは、バジリカの監査役であったことがあり、また、解散後の協英の監査役でもあります。
なので、スマイルとバジリカは協英と密接な関係にあり、資産も引き継がれていると考えられます。


・株式会社バジリカ [HP]


平成10年6月成立。住所はスマイルと同じ新宿区西新宿7-10-19 西新宿ビルで6Fになります。
入居者にとってはスマイル≒バジリカというのは分かり切ったことなのですが、知らない人には説明が必要です。
簡単に言うと、スマイルの物件には、ほぼすべてバジリカの看板が出ています。


smibaji

それから、スマイルの入居者が店頭に行った場合、バジリカのフロアに通され、バジリカの社員が名刺を出し当たり前のように対応します。また、入居者が電話をした場合、スマイルの契約かバジリカの契約か聞かれる場合があります。
それに、スマイル自体、バジリカとの関連を否定しているわけではありません。
従業員の説明によると、敷金ゼロ礼金ゼロの契約はスマイルが、敷金礼金が必要な契約はバジリカが担当しているそうです。他の従業員の説明では、バジリカは物件オーナーと転貸承諾を含む契約を締結し、スマイルに物件を転貸している転貸人で、スマイルは、バジリカから転貸されたものをさらに借主に貸しているといったことらしいです。
つまり、スマイル入居者からすれば、本来の物件所有者から転々貸されているということになります。
これは確かめようがありませんが、従業員の説明ではそうなります。


ちなみに、物件オーナーとバジリカが交わした契約書 をPDFで出しておきます、せっかくなので。

これは後で述べる㈱賃貸住宅共済会という関連会社が、㈱東京住宅に名前を変える前に、バジリカと交わした管理契約です。家賃は68000円ですが、50000円を家賃保証していることがわかったりして、なかなか興味深いです。


また、「全国賃貸住宅新聞」という業界紙があるのですが、そこで毎年公表される賃貸管理戸数ランキングでは、全国でトップ100くらいに入っているので、それほど小さい会社というわけではありません。「全国賃貸住宅新聞」の2006年度の管理戸数ランキング で発表されている管理戸数は7500戸で、サブリースが2200戸となっています。次々にスマイル物件は増えているのでバジリカの管理戸数もそれにともない増加していると考えられます。
ここも宅建業者ではありません。


・株式会社賃貸住宅共済会 [HP]


平成17年8月成立。入居時に入らされる火災保険を運用している会社です。住所は、スマイルやバジリカと同じ西新宿ビルです。
意外に知られていないですが、ここも明確に関連企業です。
スマイルサービスの現代表である高橋明子は賃貸住宅共済会の役員であったことがあり、前記のように現在もスマイル店舗で対応しているTも賃貸住宅共済会の役員であったことがあります。よってスマイルと関連のある企業であることは明らかで、業務の提携している度合いから言ってもかなり依存しあっている関係であることがわかります。
また、㈱東京住宅の謄本と合わせてみてみると、もともと賃貸住宅共済会であった会社を、平成17年8月のタイミングで、損害保険代理業を目的とした賃貸住宅共済会と、損害保険の損害調査を目的とした損保共済損害調査株式会社に分社化したと考えられます。
保険業法改正と関係があるかと思いますが、詳細は不明です。


入居者が保険適用に際に訪れた賃貸住宅共済会の従業員にスマイルのことを聞くと、関連企業であることを否定することもあるようですが、このように業務の関わり具合や役員の重複からみてもグループ・関連企業であることは明らかです。
ちなみに、賃貸住宅共済会の火災保険への加入を、入居者はほとんど説明も受けないまま入居時に求められますが、これはグループ企業の保険に排他的に加入させているとして独禁法に違反する可能性が高いと考えています。


・株式会社ハウジングバンク [HP]


住所は新宿区西新宿7-10-19 西新宿ビル7階で、現代表取締役である鈴木繁晴は以前にバジリカの代表取締役だったことがあります。

さらに、HP上 で「当社推奨管理会社」として『賃貸業務・管理業務・修繕業務』は任せて安心、バジリカへ」と謳っています。

また、なにより販売物件として扱っている物件(シエスタやライフピアなど)がスマイルの物件です(笑)。
売買をしているので当然ながら宅建業者です。(東京都知事(2)第78379号)


・株式会社レンタル [HP]


平成10年11月成立。いまも、西武新宿線都立家政駅前で派手な看板でゼロゼロ物件を押し出し営業している株式会社レンタルは、物件にある看板にも「提携店」として名前が出ています。


レンタル

また、バジリカの現監査役であるSは、レンタルでも監査役を務めたことがあります。また、スマイルサービスの元代表取締役であったNも、レンタルで役員であったことがあります。
それにHPをよく見ればスマイルとつながっていることがわかります。
これらのことから株式会社レンタルもスマイルサービスとグループであることは明らかです。
ちなみに宅建業者です。(東京都知事(2)第78243号)


・株式会社バジリカ建設


住所は東京都新宿区西新宿7-10-19 西新宿ビルです。
以前、交渉時に西新宿ビルに行った際に、同じフロアで電話を取っている従業員が「はい、バジリカ建設です」と言っていました。フロアも共有していると考えられます。ネットで調べるとリフォーム全般を行っているようです。
ちなみになぜか宅建業者です。(東京都知事(1)第87579号)


・株式会社東京住宅


2002年(平成14年)3月に株式会社賃貸住宅共済会として成立。2005年(平成17年)8月に損保共済損害調査株式会社へ商号変更。2007年(平成19年)3月に株式会社東京住宅へ商号変更。
本店所在地は、新宿区西新宿7-9-14 ですが、営業店舗は新宿区西新宿7-10-19西新宿ビル1階でスマイル・バジリカと同じです。


・株式会社ポルタ


所在地は杉並区成田東4-36-12-1203です。
スマイル現代表取締役の高橋明子が同じく代表取締役をしていたことがあります。


・まとめ


スマイルサービスはゼロゼロ物件の入居者を募り契約を交わす窓口でしかなく、全体としてはバジリカをはじめグループ企業が深く関わっています。

販売はハウジングバンク、保険は賃貸住宅共済会、リフォームはバジリカ建設、といった役割ごとに企業名をわけ、結局はグループ内で住まいに関して落とすお金をすべて回そうという意図が見えます。
ゆりかごから墓場までではないですが、入居から退去まですべてグループで回し儲けようというシステムを作っています。それにレンタルとポルタを除いてすべて西新宿ビルに入っているのも特徴的です。


どこかが倒れても、分社化していることで影響を抑える意図もあるのでしょうか。
要注意ですね。








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