2008-09-03 09:15:35

衝撃の契約書 まとめ

テーマ:衝撃の契約書

一度、契約をしてしまうと、どんなに不当な契約であっても、「約束は守らねばならない」という習慣的な考えから解き放たれることができないことがよくあります。これちょっとおかしいなと思いながらも、「不当でもしょうがない、だって契約してしまったんだから」「確かに契約に書いてあるから、相手が言うことも正しいんだろう」とかで、相手の言うがままになってしまうこともあるでしょう。往々にして、紛争状態には、こちらにも負があることも多いので、なおさら相手にも言い分があるように思ってしまいます。
しかし、たとえ契約を結んでいたしても実態にそぐわない場合や、法律で強行規定されている場合は無効になる場合があるのです。
スマイルはそのような契約に対する無知や誠実な履行意識に付け込んで、企業として継続的に違法行為を行ってきました。


このような企業が何事もなかったかのように、いまも営業を続けていることが本当に不思議でなりません。


スマイルは、ここ数ヶ月で、これまでの借家法を脱法する「施設付鍵利用契約」から借家法の適用がないとする「一時使用目的の賃貸借契約」、そして「定期借家契約」へと次々と契約を変更してきました。
相手が根本的な契約内容を短期間に次々と変えてきていることは、相手が激しく動揺していることを示しています。
自分たちがこれまでやってきたことの罪の大きさにやっと気づき、追及が迫っていることに恐怖し萎縮し、なんとかこれまでやってきたことを取り繕うために付焼刃的に修正することで、責任を逃れようと必死にもがいている証拠です。

しかもこれだけころころと頻繁に契約を変えていながら、入居者に対しては一切の説明もない。

(※定期借家への切り替えについては、場合によっては「定期借家契約についての説明書」なる紙一枚を送付し説明したことにしていますが、ここ で指摘しているようにこの説明が法に適うものかどうかは相当怪しいです。)
切り替えしたからといって、これまでの契約が違法であったことへの説明や謝罪もない。

当然補償もない。
これでは、たとえ契約を法定内のものにしたからといって、企業体質が変わったとは到底言えません。
むしろ、これまでやってきた悪行を隠ぺいするために、合法の仮面をかぶっているだけで、悪質さが見えにくくなったことにより二重に悪質になったとも言えるのです。


このような企業の逃げ得を決して許してはなりません。

スマイルサービスは、鍵交換や無断立入について謝罪しろ!
そしてすべての被害者に損害を全額賠償しろ!
代表取締役 高橋明子は社会的な追及に対し、誠意を持って対応しろ!













2008-09-03 09:14:40

さらなる契約変更 一時使用目的の賃貸借契約

テーマ:衝撃の契約書

平成20年5月の契約書 を見てみると、突如として「一時使用」という言葉が頻繁に使われていることに気付きます。
たとえば、契約書名が「一時使用契約書(鍵利用)」、契約者が「一時使用会員名」、「契約約款」の冒頭には「スマイルサービスと一時使用登録会員」は一時使用契約を締結した」といった具合です。


この契約書は2ヶ月前に送付され提供されたものだったので、平成20年3月ころに確認したのですが、その際、どうして「一時使用」を強調するのだろうと考え、一時使用目的の建物の賃貸借では借地借家法を適用しないと定めた借地借家法40条を意識しているのかも、といってもそんな無茶な主張するかなーとか前のHPで書いていました。


すると、平成20年8月の契約書 で本当にそのように主張してきました(笑)。


この契約書も2か月前に送付されてきているものなので、時期としては2008年6月頃の相手の主張と見ることができます。


「承諾書」の内容は「生存確認主張料」の条項など相変わらず残っており変わりないですが、「一時使用契約書」に大きな変化があります。
これまでの契約とは打って変わって、賃貸借契約であることを認めているのです。つまり、少なくとも2008年5月以前の契約書では漏れなく記載されていた、「賃貸借ではありませんので居住権、営業権については認められない」という条項が削除されています。


しかしその一方、「第3条 使用期間」として「当社及び会員は、本契約期間が上記使用期間(364日間)の一時使用であり、借地借家法40条の適用を受けるものであることを相互に確認し、一時使用であることについて如何なる場合であっても異議を述べない。」という条項を新たに作っています。このことで使用期間(364日間)の一時使用であるから借地借家法40条の適用を受けるのであって、借地借家法の適用がないと主張しています。
つまり、賃貸借契約を認めた上で、借地借家法40条の一時使用を主張して借地借家法の適用を逃れようという主張です。
スマイルの主張通りだと、この契約は民法の賃貸借に関する規定(601条以下)が適用されるだけになります。


では、借地借家法40条はどのように適用されるのでしょうか?


借地借家法40条は、

一時使用目的の建物の賃貸借
第40条
この章の規定は、一時使用のために建物の賃貸借をしたことが明らかな場合には、適用しない。

とあり、借地借家法全体の規定を免れる条項になっています。
よって、この条項が適用されるかどうか大きな問題です。


この条項が適用される一時使用とは、たとえば、催し物だとか選挙事務所といった使用目的からして短期間の賃貸借であることが客観的に明白である借家の場合に適用されます。しかし、364日という期間が一時使用に該当するかはさておき、スマイルの部屋については、みなさんが生活のための居住空間として住んでおり、短期間の居住を目的とし予定して住んでいるわけではないのは客観的にも明らかです。誰も一時的な避難場所のような目的で住んでいるのではなく、生活の拠点としてこれからも継続して住むつもりで契約するわけです。
こんな誰が見ても通用しない論理を組み立て履行しようとは、見苦しいとしかいいようがなく笑止千万です。このような契約をたとえ締結していたとしても裁判所で無効になる可能性が高いです。


ともあれ、こういった重要な条項の変更をしてきていることで、スマイル内部は大きく動揺していることは明白です。
そもそもあれこれと主張を変えてきていること自体が、これまでの主張が間違っていたと認めていることに他なりません。
これは去年の秋ごろ、家賃の10%と再利用料15750円の違約金条項をなくし、現在違約金の返還に応じている経緯とまったく同じです。


つまり、実質的には、スマイルはこれまでの「施設付鍵利用契約」が間違っていたことを認めており、しかも2008年8月8日以降は、この「一時使用目的の賃貸借契約」であるという主張さえ取り下げ、「定期借家契約」を主張してきています。

もうぐだぐだです。


しかし、今後はこれまで行ってきた鍵交換や無断立入は止めるのでしょうか?
そして鍵交換や無断立入は間違っていたとを認めるのでしょか?
それとも賃貸借契約を認めた現在も、そういった行為を続けるのでしょうか?
どんな契約であっても、法的手続きに則らず損害を受けた当事者が損害を自分の力で回復する自力救済は、やってはいけないことですが、今後の動向にさらに注目し監視する必要があります。


(最初にも書きましたが、8月8日以降の定期借家契約については大きな問題であるので、後日このブログで詳細をUPします。)


次は まとめ  へどうぞ。






2008-09-03 09:13:38

スマイルの特徴的システム 施設付鍵利用契約

テーマ:衝撃の契約書
スマイルの契約の特徴としては、借家人を『会員』と呼び、賃料のことを『月額利用料金』と言い換え、契約書の名称で『一時使用』や『鍵利用』を強調し、賃貸契約のことを『施設付鍵利用契約』や『一時使用契約書(鍵利用)』としていたことです。

初めて読む方は聞きなれない言い方で、なんじゃこりゃ、と思うかもしれませんが、これらは彼ら独自の論理に基づいています。つまり、ホテルのように一時的に宿泊する施設であるから、施設に付いている鍵を貸す契約であるとして、借家人を保護することを目的とした借地借家法の適用を免れるため賃貸借契約ではないとしていたのです。


たとえば、平成20年5月の「一時使用契約書(鍵利用)」 では「契約約款」の第1条(1)に「会員はサービス利用にあたり、登録する鍵を一時使用権として使用することを目的とし、会員のみが利用できる。」とし、第1条(2)に「本契約は、賃貸借ではありませんので居住権、営業権については認められない。」としています。

スマイルサービスが、賃料の振り込みが一日でも遅れたら鍵を交換したり、入居者の承諾なく勝手に部屋に入ることができるとしていた根拠もここにあります。居住権がなく「登録する鍵を一時使用権として使用する」権利、つまり、施設の利用権だけなのだから、借地借家法は適用されず、即時契約は解除でき、部屋にも立ち入ることができるという論理です。言いかえれば、スポーツ施設のような権利のある不特定多数の人間が立ち入ることのできる「施設付鍵利用契約」であり、排他的独占的な権利のある賃貸借契約ではないのだから、無断立入ができるのだという主張です。


ここで争点となるのが、「居住権」と「施設利用権」とは何かということです。

法的には「居住権」という規定はなく、実質的な部屋の「占有権」として考えられます。占有権とは、民法180条で規定され、排他的に自分だけが物を所持することです。


民法 占有権の取得
第180条 占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する。


一方、施設利用権とは、会員料を払って会員権をもっている人間が、たとえば、ホテルやスポーツクラブなど他の人間も出入りできる場所を利用できる権利となります。


つまり、居住スペースというのは当然のことながら、排他的な占有権が認められるものであって、そこに、ホテルやスポーツクラブでいわれる施設利用権という概念をもってきても、到底なじまないことは明らかです。スマイルで入居している部屋はホテルではありません。ホテルであれば、旅館業法が適用されるでしょうが、スマイルもまさか自分の業務が旅館業だと主張するわけではないでしょう。確かに、料金を払った会員が部屋を借りるという形態だけをみれば、ホテルと近いものがあるのかもしれませんが、管理する人間が常に建物にいるわけでもなく、物件の外観からそれとわかるものもありません。
なにより、ちゃんと居住の実態が入居した部屋にあるのは明らかなのだから、そこをホテルだとか一時的な施設利用だとかいうのは、一般的にも法的にも到底通用する論理ではないのです。


それから、実際に住んでいる入居者の居住実態に照らして、この契約がふさわしいかどうかという点も重要です。


民法601条では次のように賃貸借を定めています。


第601条 
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。


入居者の実態として、スマイルに賃料を支払うことで入居者が部屋を使用することを約束させているというのは、誰がどうみても明らかです。契約条項でいくら賃貸借ではないとしていたとしても、部屋の使用を料金をとって約束させているわけだから実質的には賃貸借契約であることは覆しようがありません。


実際のところ、スマイルは2008年8月現在、さすがにこのような主張をすることはあきらめ、裁判上で当時の契約であっても賃貸借契約であることを認めています。


次は さらなる契約変更 一時使用目的の賃貸借契約  へどうぞ。







2008-09-03 09:12:29

これまでの契約書の変遷

テーマ:衝撃の契約書

さて、ではこれまでの契約書を項目ごとの変遷を表にしてまとめてみます。
それぞれの契約書は年月をクリックするとPDFでも確認できます。


スマイルサービス契約書の変遷
平成18年11月 平成19年5月 平成19年10月 平成20年1月 平成20年5月 平成20年8月 平成20年8月8日以降
契約書の呼び方 施設付鍵利用契約書

施設付鍵

利用契約書

施設付鍵

利用契約書

鍵利用登録契約書 一時使用契約書(鍵利用) 一時使用契約書(賃貸借契約) 定期借家契約書
違約金の金額 施設利用料の10% 施設利用料の10% - - - - -
再利用料(違約金)の名目 会員資格復権 会員資格復権

新規会員資格取得の

契約手数料

登録所の確認出張料 鍵利用所内の生存確認出張料 鍵利用所内の生存確認出張料 -
再利用料(違約金) 15750円 15750円 21000円 21000円 10500円 10500円 -
契約者の呼び方 - - - 鍵利用登録会員名 一時使用会員名 一時使用会員名 借主
賃貸住宅保障の契約書 あり あり あり なし なし なし なし
再契約諸経費

40000円

(火災保険料20000円、賃貸住宅保障料20000円)

60000円

(火災保険料10000円、

賃貸住宅保障30000円、

清掃管理費20000円?)

30000円

(火災保険料10000円、

賃貸住宅保障料20000円)

30000円(内訳なし) 30000円(内訳なし)

30000円

(管理費20000円、家財保険料10000円)

30000円

(管理費19300円、火災保険料10700円)



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2008-09-03 09:11:36

これまでの契約書 特に承諾書について

テーマ:衝撃の契約書

スマイルサービスは、契約書とは別に承諾書を作成し成約を求めていました。

その承諾書の内容は次のようなものです(平成20年5月のもの :PDFで見れます)。


・家賃の入金が遅れた場合には「会員資格喪失」となること
・その場合にスマイルサービスが管理確認を行うので「鍵利用所内の生存確認出張料」として金10500円を支払うこと
・ゴミ出し状況が悪ければ「会員資格喪失となる場合」があるとしていること
・「会員資格喪失後、当社に連絡なき場合、施設内の残置物については、施設付鍵利用者の承諾を得ずに当社が任意に処分出来る」としていること
・スマイルサービスと「会員との間に紛争が発生した場合、会員はその解決方法として訴訟手続きを利用しないこと」


まさに驚愕の内容です。


解決方法として訴訟を利用しないことなど論外で、そんなことを決められる筋合いはありません。このような条項は消費者に一方的な不利益となる条項を無効とする消費者契約法10条で無効になります。
あと、「鍵利用所内の生存確認出張料」というふざけた文言での違約金も上限を定めた消費者契約法9条2号に違反します。
当然ながら、一日でも入金が遅れたら出ていかねばならないというのも借地借家法に反します。


実際、スマイルはこの条項をその通りに履行していたのだから、被害は甚大です。


次は これまでの契約書の変遷  へどうぞ。
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