アメリカ大統領選挙を6日後に控え、民主党のオバマ候補が、テレビのゴールデンタイムの放送枠を買い取って、政策をアピールする番組を流しました。
オバマ候補の番組は、29日、CBSやNBCなどの全米ネットワークのほか、ヒスパニック系のケーブルテレビなど、7つの局で夜の8時から30分間にわたって放送されました。
放送枠の買い取り額は、ネットワーク局でそれぞれ100万ドル、日本円にしておよそ1億円だということです。
番組では、さまざまな一般家庭の生活をオバマ候補自身のナレーションで紹介しながら、経済問題を中心に、教育やイラクまで、あらゆる分野の政策をアピール、最後にはオバマ候補が生中継で登場しました。
投票を6日後に控え、まだ態度を決めていない有権者が6%から8%いると言われていて、こうした人々に訴えるのが狙いとみられます。
放送局側は、公平を期すために、共和党のマケイン候補にも同様の番組を持ちかけましたが、マケイン陣営は辞退したということです。
アメリカでは、日本と違って選挙でのテレビ広告に制限はありませんが、大統領選の候補者が30分もの放送枠を買い占めるのは、92年に無所属で出馬した大富豪のペロー氏以来で、極めて異例のことです。(30日10:54)