「面白い」を作るということ | 30 Sep 2008 (Tue) |
「作品に忠実であることだけを求める、売れること、自己表現とは全く別の創作である。」 師匠よりいただきました本日のお題、haneでのゲーム制作における最初の目標です。
制作現場に来てみて半年と少々、ようやくこの言葉の輪郭が見えるようになってきました。 何もゲーム制作に限った話ではないのです。例えば、普通に友達と話すとき。 相手の顔色を伺うような当たり障りのない話ばかりしていては飽きられるし、 自分の話ばかりを主張していては呆れられる。売れそうなゲームが面白いとは限らないし、 自己表現で固められたゲームも面白いとは限らないということ。 そうした中で、お喋りを200%くらい楽しんでもらうことを目指すのがゲーム制作です。
ならば制作において考えるべきことは一点に絞っていいはず。 「どうしたら楽しめる物が出来るのか?」
そこで見えてくるのが、作品からの要求に忠実であること。 テーマと題材が決まったときには、実はゲームの神様か何かが厳かに 取り決めてしまうんじゃないかと思うほど、作品の要求は、最初から正しく存在しています。 つまりは完成形のこと。ユーザー様に楽しんでいただくまでを含んだゴール地点。 これをどうやって捉えるか、そこが私の至らない点です。
アイディアが自己表現の枠内からしか出てこないのは、才能不足、 あるいはそれを補う単純な勉強の不足のせいだし、完成までに必要なものが見えてこないのは、 圧倒的な経験不足によるもの。
だから今、魔女っ娘とくノ一とロボットを三姉妹にした絵を(シナリオ志望だけども、絵を…) 描いていたりするわけでして。魔女っ娘とくノ一とロボットが要求してくるゲームってなんじゃい、 と思えば、今回は自己表現によるエッジが必要だから好きになさい、と言われる。 ゲーム様はなかなか気まぐれです。困っちゃいます。
経験したあらゆることが何一つ無駄にならないというのが、 物作りの現場に来て最大のラッキーであると思います。 これぞ!という素敵なものをお届けできるよう、若輩ながら、私も頑張っていこうと思います。
 ↑こちらが魔女っ娘の絵と、それを元に起こされたドット絵の製作過程です。 この三姉妹が要求してくるゲーム…なかなか、スリリングになりそうです。
2008/09/30 シナリオ修行中・佐藤
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