北京──中国国営の新華社通信は29日、中国当局が、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の特使と3度目の協議を行う意向だと伝えた。
ダライ・ラマは28日にウェブサイトで、チベットの地位に関する解決策に向けた努力が、これまで失敗に終わったとコメント。今後予定されているチベット亡命者との協議で「現実的で非暴力的な選択肢」を特定する考えを明らかにした。ダライ・ラマは、チベット問題で相互が満足できる解決策を探す努力が「成果を挙げていると装うわけにはいかない」としている。
チベットでは今年3月、中国政府への抗議運動が騒乱に発展し、中国当局がダライ・ラマに責任があると非難した。新華社によると、中国政府関係者は、チベット分離独立派が北京五輪の混乱や破壊を狙う動きがあったものの、ダライ・ラマ側との協議を実施するとしている。