▽呼吸器科休診響く
山口県は二十八日、県立総合医療センター(防府市)が二〇〇七年度決算で三億千九百万円の単年度赤字を計上したと明らかにした。二〇〇〇年以来七年ぶりの赤字転落。年度途中から呼吸器科が休診し、入院、外来とも患者数が減少したことなどが響いた。同日の企業会計決算特別委員会で説明した。
外来収益は、前年度比千九百万円減の十九億二千百万円。過重勤務による医師の離職に伴い、呼吸器科が〇七年十月から休診したのを受け、外来患者数が九千九百四十八人減の二十二万六百七十五人と落ち込んだ。入院患者数も四千五百四十九人減の十六万三千八百八十一人。
医業収益全体は二億六百万円増だったが、早期退職者の増加で給与費が前年比二億百万円かさみ、相殺された。累積赤字は三億千九百万円増の五十四億六千九百万円となった。
特別委の委員は「呼吸器科医の確保が必要だ」などと指摘。県側は、長崎大など県外にも呼び掛け、診療再開を目指していると説明した。(桑田勇樹)
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