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【三重】

県内21病院で研修医受け入れ90人 過去最多、2年連続増

2008年10月30日

 県内二十一病院で、来年四月から研修医の受け入れを予定しているのは、昨年より八人増え九十人と過去最多となった。研修予定者の全国総数は減っているが三重県は二年連続で増加。県単位でのPRや、病院ごとの研究プログラム改善の効果が表れたとみられ、関係者は「地域の医師確保につながれば」と期待している。

 二〇〇四年四月に始まった新しい研修制度では、大学病院以外での研修が可能になり、「医師臨床マッチング協議会」が行うマッチングで研修先を決める。医学部卒業後の二年間、希望の病院で研修が義務づけられる。

 県内の受け入れ予定者は、〇六年は七十四人だったが、〇七年は八十二人に増加。定員に対する充足率も〇六年48・7%、〇七年53・2%、〇八年58・4%と伸びている。ことしの九十人のうち三重大出身者は五十人。

 病院別では、三重大付属病院が昨年の六人から十四人に大幅増。山田赤十字病院(伊勢市)は六人から十二人に倍増し、松阪市民病院も昨年の一人から五人に増えた。

 一方、尾鷲総合病院や紀南病院(御浜町)など六病院は研修予定者がゼロ。尾鷲総合と紀南の県南部二病院は六年連続で研修医のいない状況だ。

 県内では、研修を受け入れている二十一病院が特定非営利活動法人(NPO法人)「MMC卒後臨床研修センター」を〇四年に設立。全病院の紹介をまとめたパンフレットを作り、県外での説明会を開くなどPRに取り組んでいる。

 同センターの安井浩樹事務局長は「人気があるのは研修プログラムの第三者評価などを受け、努力が目に見える医療機関」と指摘。県内で第三者評価を受けた医療機関が四つあり、評価実施率が全国三位と高いことも研修希望者が多い理由に挙げた。

 (大島康介)

 

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