JR山手線の各駅に張り出しているハロウィーン警戒用ポスター(右)=東京都新宿区のJR新宿駅
31日のハロウィーンに向けて、東京の都心を走るJR山手線の警戒レベルが上がっている。去年、仮装した多数の外国人らが車内で暴れ、電車に遅れが出る事態になったからだ。JR東日本や警視庁は警備を強化し、張り紙で警告するなど対策に乗り出している。
今月中旬、JR山手線の全29駅に日本語と英語の「警戒用ポスター」が張り出された。駅や車内で集会や大騒ぎするなどの行為を禁止し、違反すると処罰するという内容だ。JR東日本と警視庁鉄道警察隊が連名で出した。
JRなどによると、昨年はハロウィーンを前にした10月27日の土曜日の夜、仮装した、日本在住と見られる多くの外国人らが山手線に乗り込んだ。酔った人も多く、いくつもの駅で電車の乗り降りを繰り返し、車内やホームで騒いだという。JR品川駅では集団の一部が暴徒化。他の乗客もいる中、車内の蛍光灯の一部をはずし、電車が遅れるなどの騒ぎになった。
インターネットでは、山手線と見られる車内の網棚の上で寝ている人や服を脱いだ人などの写真も載っている。
今年は31日が普段でも電車が込み合う金曜日の夜となる。JR東日本は警備員を増やすなど、山手線を集中的に警戒している。(峯俊一平)