●今でさえ、満足に収入があるわけではなく、
どうにかこうにかという中で、
先々の不安はないのかと問われたら、
ないわけではないが、まぁ、どぉにかなんだろうと、そんな風に思っている。
★地元の飲み屋さんでよく隣同士になる、
先日の映画の香川さんの役じゃないが、
公衆便所の清掃員をやっている、年輩の方がいる。
便所は毎日誰もが必ず使うもの。
だから仕事の需要はあるのだが、
所謂、このご時世で生活も楽じゃない方が少なくなく、
清掃員も倍率が高くなり、登録はされても、
そこでは順番で仕事をまわす形となっているらしく、
ましてやお店等とは違って、公衆便所では、
一時間おきにチェックするわけではないから、
仕事も一定量から増えず、
だから時間はあるのだけど、仕事がないという日があって、
ホント、色々、色々ありますね。
■また、事情もある方なので、
「生活保護は如何ですか？」と聞いたら、それは嫌だとのこと。
働けるなら働かないと申し訳ないという意識や、
プライドを持っているのが理由のようです。
偉いですね。
▲「今更ツルハシはもてないし、これから年寄りが増えてくから、厳しくなるんじゃないの」
そんなことも言ってましたっけ。
下を見てもキリはなく、餓死する子供達も多い国もある中、
確かに平和で豊かな我が国ではあると思いますけど、
当たり前ながら、問題もないわけではなく、
実は自分もその問題に向き合わなければならない日が、そう遠くなくあるんですよね。
その方と話して、また思うことが様々あります。
◆美弥も、そう遠くなく、いつか閉まると思います。
ズルズルと手伝わさせてもらってる僕は、
早くに二ツ目になれていれば、そうはならなかったのかもしれません。
しかしかなり関係が深くなりました。
マグナム、先々代の談吉、後輩に代を譲ろうとしましたが、先々代談吉は廃業。
それで急遽当時小談林だったマグナムに入ってもらったのですが、
僕もマグナムも破門騒動でかなりゴタゴタしました。
そしてマグナムは、美弥があって今のマグナムになれたと思います。
二ツ目になれたらあがるという、
漠然とした決まりごとみたいなのがあったのだけども、
僕もマグナムも、色々あって、すんなりそうは出来なかったというわけでしょう。
それに破門だなんだでゴタゴタしてれば、
益々もって、その下の弟弟子は受け継ぐ気持ちにはなれなかったのでしょう。
唯一、チョイとヤル気を示してくれた風吉は未成年で、しかも廃業してしまいました。
当時、孫弟子も増えてましたが、
やはり家元御用達のお店なので、
何となく直門限定みたいになってましたし、
マスターも６０後半になった頃から、
もう、新しい弟子でという気もなくなってたので、
結果、僕とマグナムで落ち着いたままという体制になってますね。
これもご縁と、有り難く思っています。
▼無保険者問題や後期高齢者問題等々。
年寄りに優しくない国になってきている中で、
普通に働いてきている方ですら、
本当に大変な暮らしを強いられているのに、
好き勝手にやらさせて頂けてて、
ましてや芸や人気があるわけではない自分にしたら、
正直、どうなっちゃうことやらと、
問題と心配や不安がないわけではないですが、
「あの人はどうやって食ってってるんだろう？と思われるのも芸なんだよ」と、
そう話して下さった兄弟子もいます。
ま、なんとかなるっつーか、なんとかするしかないのだから、
なんとかなるだろうってことで、
とりあえず能天気に、今宵は美弥。