韓国銀行金融通貨委員会が27日午前8時、臨時会議を開いて基準金利引き下げ、銀行債買入などを論議するのは市中の資金の流れが悪すぎるからだ。
金融統委が臨時会議を開いたのが2001年アメリカの「9.11同時多発テロ」以後7年たっているという点も韓国の金融市場の状況がどれほど良くないのかを端的に見せてくれる。
韓銀は9日3年11月カ月ぶりに基準金利を5.25%から5.0%に下げた。米国発金融危機の拡散を阻むために国際協力次元で金利を下げたが、追加引き下げには相当な負担を感じて来た。金利引き下げによる多くの副作用による。
理論的に金利を下げれば物価が上がり、経常収支赤字は拡がる。それに国内外の金利の差を狙って債券に投資した外国人たちが債券を処分する危険もある。この場合、外国人たちが債券を売った金をドルに変える過程でウォンはさらに下がる。こぶをとってきてこぶをつけるわけだ。
韓銀が臨時金融統委まで開いて金利の引き下げを論議することにしたのは市場の自律機能に任せては問題が解決される気配が見えないからだ。
現在、全体的な資金事情を示す指標は悪くないのに、金が流れず滞っているのが最近の韓国の金融市場の特徴だ。銀行に金が足りなければ企業も連鎖的に打撃を受ける。これはすなわち実物経済の壊死につながる。政府と韓銀が最も心配することもこの部分だ。
ひとまず基準金利引き下げによる経常収支赤字と物価上昇問題は国際原油価格安定でしばらく持ちこたえることができるというのが政府の判断だ。このように銀行の金づまりを解消するための多様な対策が出ているが、青瓦台の診断は現実と距離がある。
朴炳元(パク・ビョンウォン)青瓦台経済首席は 26日午前、李明博大統領主宰の緊急経済長官会議が終わった後「金融機関別に一部困難はあるが、流動性の問題は峠を越した」と述べた。
外貨流動性に対しても「ほとんど解決したようだ」と付け加えた。
株式市場安定対策も導入するものとみられる。24日、韓銀が証券・資産運用会社に2兆ウォンを供給したのに続き、今週には具体的なファンド手数料引き下げ案が出る見通しだ。
これとともに政府は多角度の景気浮揚策を用意している。政府は今週中、首都圏規制緩和など企業の投資活性化対策を発表する予定で▽来年予算案増額▽所得税など税金減免▽具体的な投機地域解除--などもすぐ出す予定だ。
<金融危機>韓国は段階的措置…日本は一気に勝負へ(2)