脳出血を起こした東京都内の妊婦が8病院に受け入れを断られて死亡した問題で、厚生労働省は産科救急の中核を担う全国74カ所の総合周産期母子医療センターの医師数を再調査し、28日の自民党の会合で報告した。常勤の産科医(研修医含む)が受け入れを拒否した都立墨東病院(常勤6人、非常勤9人)より少ないのは3施設だったが、非常勤を加えた場合は6割以上の46施設が墨東病院を下回っていた。
厚労省は4月現在の医師数を把握していたが、非常勤の数え方などが不統一だったため、10月現在の最新値を聞き取り調査した。
それによると、産科の常勤医は882人、非常勤医は148人で、常勤の最多は昭和大病院(東京都品川区)と九州大病院(福岡市)の30人、最少は群馬県立小児医療センター(同県渋川市)の3人。東京女子医大八千代医療センター(千葉県八千代市)と国立病院機構香川小児病院(香川県善通寺市)も、墨東病院より少ない5人だった。
常勤と非常勤を合わせた産科医数では、東京都の市部で唯一指定されている三鷹市の杏林大病院(11人)、京都府内で1カ所だけの京都第一赤十字病院(9人)、広島市民病院(12人)など46施設が、墨東病院の15人より少ない。
また、母体・胎児集中治療室(MFICU)の1病床当たりの常勤医数は0.5~5人と、施設間で最大10倍の開きがあり、対応の手厚さに差がみられた。
今回の調査では非常勤の勤務実態や当直態勢は分からず、厚労省は来月4日までに詳細な運用状況についての文書報告を求めている。【清水健二】
毎日新聞 2008年10月28日 20時36分(最終更新 10月28日 20時53分)