麻生太郎首相の自宅見学ツアーを行っていた若者3人が都公安条例違反(無届け集会)、公務執行妨害容疑で逮捕された事件で、ツアーを企画したフリーター全般労組(清水直子委員長)などは27日、都内で会見を開き「暴行はしておらず不当逮捕だ」と訴えた。
会見では、主催者側が撮影した逮捕時の映像を上映し、警察が発表した逮捕者が暴行した事実がなかったことやデモや集会ではなかったことを説明した。
清水委員長は「拡声機も使わず、肉声で話をしながら麻生宅に向かっただけ。事前にデモではないと、警察の了解も得ており逮捕は不当だ。首相の豪邸を見て、格差と貧困をリアルに実感することが目的だった」と話した。逮捕された3人は全員フリーターだという。
ツアーに参加していた作家の雨宮処凛さんは「ワーキングプアの自分らの状況に異議を申し立てただけで、逮捕されるとは信じられない」と述べた。【東海林智】
〔都内版〕
毎日新聞 2008年10月28日 地方版