明治安田生命(本社・東京)の採用試験に応募した関西地方の女子学生ら約2千人分の氏名や住所などの個人情報が、インターネット上に流出していることがわかった。同社の採用担当職員が社内文書のファイルを社外に持ち出し、私有パソコンに移したことを認めており、同社はこのファイルが、私有パソコンに導入されていたファイル交換ソフト「ウィニー」を介して流出した可能性が高いとみている。
同社によると、25日から26日にかけ、社外からネット上に個人情報が流出しているとの指摘が相次ぎ、26日から調査を始めた。これまでの調査の結果、法人営業職の採用試験に応募した主に関西地方に住む女子学生約2千人分の氏名や大学名、住所、携帯番号、メールアドレス、面接での評価などが流出。また、採用内定者45人分の顔写真や氏名、大学名が記載されたファイルが流出していた。
これらファイルは25日夕方ごろから、ネットの掲示板に、固有名詞など情報の一部が伏せられた形で掲載され始めた。同社の営業職員が保険加入を勧める際に活用する「世代別ワンポイント話法」「お客さま対応マル秘テク・ノウハウ集」などと書かれた社外秘の文書も、同時に流出しているという。
同社が、これらの学生の採用担当をしている大阪職域FC営業部(大阪市西区)の職員に事情を聴いたところ、流出したファイルは自らが社内文書として作成したものと認めた。また、自宅で仕事をするため、個人情報の持ち出しを禁じた社内規定に反して、外付けの記録媒体を使ってファイルを会社のパソコンから自宅の私有パソコンに移したことも認めたという。