【記者手帳】いったいどの国の経済チームなのか
国会では大統領演説後に企画財政委員会が開かれた。銀行の海外からの借入に対する政府支給保証同意案について審議するための会議だった。しかし会議は、政府の資料の準備がままならず、延期されることになった。
今月22日と23日の企画財政委員会は「税金で銀行を支援するだけに、政府は銀行の自救措置に対する約束を引き出し、これを破った場合の制裁措置までを盛り込んだ了解覚書(MOU)を作成して、国会にともに提出するべきだ」と要求した。これには与党議員たちも同意するほど「至って当たり前」の要求だったし、財政部の姜万洙(カン・マンス)長官や金融委員会の全光宇(チョン・グァンウ)委員長も同じ意向を示した。
しかし、いまだに国会には何の関連資料も提出されていない。こうした中、民主党の金鍾律(キム・ジョンニュル)議員が個人的に持っていたほかの資料を基に質問すると、ハンナラ党の李恵焄(イ・ヘフン)議員が「わたしたちにはそのような資料さえも配られていない。その資料でもいいから、一緒に見てはどうか」という笑うに笑えない要求まで飛び出した。
ハンナラ党の徐秉洙(ソ・ビョンス)委員長は「政府にとってこの同意案は本当に急を要するものなのか。ゆっくり論議してもいいとでもいうのか。急ぎの内容ならば夜を明かしてでも準備しなければならないのではないか」と問い詰めた。この言葉を聞いた姜長官はようやく「資料をコピーして配る」とした。しかし、そうして配られた資料さえも、政府が銀行に要求する保証書(了解覚書)の具体的な内容については一切盛り込まれていなかった。
野党からは「国会は法を可決さえすればそれでいい、とでもいうのか」という批判の声が挙がったほか、与党の李恵焄議員からは「わたしは与党議員だが、このような説明では同意することができない」という言葉まで出た。
また、徐委員長は「なぜ政府は準備した資料さえも配ろうとせず、会議を台無しにしようとするのか」と詰め寄った。同日、政府の経済チームには、いつものように「資料を言い訳に野党が審議を邪魔した」と言える資格さえもないように思われた。
権大烈(クォン・デヨル)政治部記者
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