淑女のひそひそ・艶女のくすくす。
テーマ:ゆうのうつつひそひそ、くすくす・・・と話す、お友達との会話。
それはとても優しく、くすぐったく、恥じらいがあるのに結局大胆☆
ゆうはそんなおしゃべりが大好きです。
今日の集まりは、職場関係で知り合った奥様とのお食事会。
皆さま、ゆうより年上の淑女で、そして艶女です。
エステ・ダイエット・ジュエリー・イタリアンが大好き。
そして、恋も、大好き。
リモンチェッロの爽やかな酔いの中で、食後の甘やかなひとときを楽しみます。
ひそひその間は、みんなまだ淑女なの。
仕事の話、家庭の話・・・そこまではみんな淑女。
けれど、そこにくすくすが入ると話はもっと艶やかになるのよ。
秘密の彼の話、それは余韻が香る恋物語。
あの日の想い出が、淑女を艶女に変えるの。
「この前、彼と変わったデートをしたのよ。」
くすくす・・・と笑いながら、一番年上の彼女がそう呟きます。
どうだったの?と続きを招く、視線や指先。
私はいつも聞き役。
睫を羽ばたかせて迷う振りの彼女を、とても綺麗で狡いと見惚れます。
「見て貰ったの、私達の時間を」
若葉色からシルバーのマーブルネイルをするするとグラスに滑らせながら、彼女はうふふと瞬きました。
栗毛色に染めた短めの髪裾が綺麗にカールされて、彼女の紅頬を縁取っています。
「恥ずかしいけれど、とてもよかったわ」
グロスを引き直した唇が、余韻豊かに私達をからかうの。
「どうやって?」
「どこで?」
「相手はどう選んだの?」
「全然知らない人に?
「彼は承知したの?」
私も聞きたい!(笑)
みんなの欲しがりな視線に包まれて、彼女は一瞬はにかんだけれど。
花が開くように笑ったの。
性に自由で艶やかな女性は、やはり美しいとゆうは思う。
特別な嗜好があっても、けれども満ち足りた彼女はとても素敵。
彼女が好んで身につける香水が、ふわりとその場を流れます。
「花の中の花」・・・。
その花の香を、お相手もまとったかしら・・・。
きっとしあわせだったろうと、私は心でひとりごちました。
彼女は私が憧れる、とても美味しそうな艶女です。
「そういうの、ゆうちゃんはしないの?」
突然、矛先が私に変わりました。
私にKさんとの想い出がある事を、この中の誰も知りません。
言わないわ。
秘密を守る事は、彼自身と、彼とのあの想い出を守るのと同じ。
親しい彼女達に、言葉にすると嘘になるのがほんの少し切なくて。
ゆるゆる・・・と首を振りました。
頭脳明晰な彼女達に、一瞬だけ騙されて下さいと、願いながら。
「最初から、そういう付き合いは無理なんじゃない?」
くすくすくす・・・と、笑われました。
「それはそうだけど、お相手だけでもどう?って事」
「そうね、それは悪い事じゃないわ」
「まぁ、いづれは・・・ね。」
意味深な語調に包まれます。
「で、どうだったの?」
教えて下さい、と、私も笑顔で同調しました。
私にも、ほんのちょっとだけ興味があるから。
「それがね、そういうお店があることを彼が見つけて来たのよ」
「彼って、年上の彼?」
「いいえ、年下の彼」
「で、どうだったの?」
「しょうがなさそうにして、だけどしたかったんでしょ?」
「狡い狡い、早く話して・・・」
ひそひそ・・・くすくす・・・恋物語。
秘密を守り通す意志があるのなら、それは心の魔法に変わります。
自分を甘やかに彩る、素敵な魔法。
その魔法に触れるこんな悪戯な時間が、ゆうはとても好きなの。
そして私もいつか艶女の一面が持てたらと、レモン色のお酒にその憧れを溶かし込むのです。
☆次回更新予告☆
Kさんとの夢③・最初のデート
「官能の凪、そして次の海へ。」
■無題
しげきてきですねぇ。
おいらまだこどもなんでわかんねえっす(笑)
頑張って下さい☆