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【東京】

日野市立病院、分娩対応を再開へ 小児科医確保、体制整う

2008年10月28日

 常勤小児科医の退職に伴い六月から分娩(ぶんべん)への対応の休止を余儀なくされていた日野市立病院(日野市多摩平)で、必要な小児科医が確保でき、分娩への対応が再開されることが二十七日分かった。来月四日から受け付けを始める予定。医師不足を背景に病院への受け入れを断られ続けた妊婦が死亡する問題が都内で起きたばかりだが、同病院の近隣で暮らす出産間近の女性たちもこれでようやく安心できそうだ。 (西川正志)

 同病院は新生児集中治療室(NICU)を備えており、出産は、産婦人科、小児科、助産師、看護師のチームで対応している。ところが今年六月に小児科の常勤医師が退職。「小児科医不在の出産は困難」として、やむを得ず分娩への対応を休止していた。産婦人科自体には常勤医師が三人いるという。

 病院側はその後、系列の大学病院を中心に幅広く医師を募集。小児科の常勤医師一人と非常勤医師複数の確保にこぎつけたことから、チームで対応する体制が整ったとして再開を決めた。

 同病院の分娩対応休止をめぐっては、舛添要一厚生労働相も直接視察に訪れるなど、対応に注目が集まっていた。

 六月から十一月までに出産を予定していた妊婦二百二十三人に対しては、東海大医学部付属八王子病院(八王子市)や稲城市立病院など近隣の病院や産婦人科開業医に紹介するなどして対応した。

 

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