国立大学付属病院長会議は27日、2007年度決算で45の国立大学病院のうち28病院がキャッシュフロー(現金収支)計算書ベースで赤字だったと発表した。国からの補助金が減っていることなどが響いているという。
現金収支計算書は現金の収入と支出を示す。営業活動で得る現金収入から投資や借入金返済による支出を差し引いた現金収支は、大学病院全体で76億円の赤字だった。国からの補助金である運営費交付金は減少が続いており、07年度は367億円と3年前と比べ3割以上減少。経費削減などの経営改善努力が求められている。
文部科学省が公表した07年度決算では、赤字病院の数は特殊性を加味した修正ベースでも16だった。しかし国立大学法人会計基準による損益計算書は借入金の返済を反映していないため、経営実態をより実態に近づけるため現金収支計算書で計算した。(27日 23:01)