ＩＭＦ、ウクライナに１６５億ドル融資で暫定合意

モスクワ（ＡＰ）　国際通貨基金（ＩＭＦ）は２６日、財政危機に直面するウクライナに１６５億ドル（約１兆５５００億円）を融資することで暫定合意に達したことを明らかにした。

融資はウクライナの銀行法整備を条件とし、ＩＭＦ理事会の承認を得て実行される見通し。ＩＭＦのストロスカーン専務理事は「信用確保と経済、財政安定化のために必要な措置」と説明した。ウクライナ財務省は「これを機に他の国際金融機関との協力も加速し、民間企業への信用強化や国内銀行の安定化につながるだろう」との声明を出した。

ＩＭＦは２４日、危機が深刻化したアイスランドに２１億ドルの緊急融資を行うと発表したばかり。

ウクライナ経済は、主要輸出品である鉄鋼の価格下落や通貨フリブナの急落で深刻な打撃を受けている。政治面でも、１２月の総選挙実施をめぐってユーシェンコ大統領とチモシェンコ首相が対立を深めており、経済への影響が懸念される。