首相就任後初の街頭演説をする麻生首相=26日夕、東京都千代田区のJR秋葉原駅前、河合博司撮影
かっぽう着姿で支持を訴える民主党幹部の夫人たち。右から菅代表代行夫人の伸子さん、鳩山幹事長夫人の幸さん、羽田最高顧問夫人の綏子さん=26日午後、東京都豊島区巣鴨、遠藤真梨撮影
衆院解散・総選挙の日程が不透明ななか、麻生首相は26日、東京・秋葉原の駅前で、首相就任後初の街頭演説をした。一方、早期解散を求めている民主党は、党幹部の夫人たちが東京・巣鴨の商店街に繰り出し、お年寄りや女性たちに政権交代を訴えた。
「外交とか経済、これは麻生太郎が最も今、政治家の中では使える、とおれ自身はそう思っている」「世界中と手を携えて対応しなければならない」。「オタクの聖地」に乗り込んだ首相は自らをアピールし、若者や買い物客に金融危機への対応の必要性を強調した。しかし、世の中が注目する解散については、その単語さえ使わなかった。
また、若者たちには「『将来は暗い』みたいな顔をするなって。暗い顔をしているやつはもてない。もてたきゃ、明るい顔をしろ」と言った。
演説に先立ち、首相はもくとうし、今年6月の秋葉原無差別殺傷事件で命を落とした7人の冥福を祈った。
一方、総選挙に向けて女性の支持率を高めたい民主党。羽田孜最高顧問の夫人・綏子(やすこ)さん、菅直人代表代行夫人・伸子さん、鳩山由紀夫幹事長夫人・幸(みゆき)さんらが「チェンジ!政権交代」と書かれたかっぽう着姿で、とげぬき地蔵近くの巣鴨地蔵通り商店街を握手をしながら練り歩いた。
その後、同党都連が商店街近くに設けた「おばあのお茶の間サロン」で女性たちとお茶を飲みながら政治談議。「私は家計を倹約しているのに、国は無駄遣いがいっぱい」と不満を漏らす東京都板橋区の女性(66)に、3人は「一度、民主党にやらせてみて」などと応じていた。