現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 国際
  4. 中東
  5. 記事

イスラエルが総選挙へ 与党党首が連立工作断念(1/2ページ)

2008年10月27日0時46分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真リブニ党首=ロイター

 【エルサレム=村上伸一】イスラエルの次期首相を目指して連立政権協議を続けてきた第1与党カディマのリブニ党首(副首相兼外相)は25日夜、連立工作が不調に終わったとして、前倒しの総選挙で民意を問う意向を固めた。26日にペレス大統領と会談して国会解散などを進言した後、「(一部の党が)不可能な要求をした」との声明を発表した。

 総選挙は来年2月か3月が有力と見られている。次期首相が決まるまでは、汚職疑惑で引責辞任したオルメルト氏が暫定首相を続ける。外交課題の決定権を事実上持たないため、パレスチナとの和平交渉が停滞するのは必至だ。

 これまでの世論調査によると、総選挙になれば和平交渉に消極的な右派政党リクードが最大の支持を得ると見られている。ただ、中道路線のリブニ党首は連立協議でユダヤ人強硬派の宗教政党との対立を鮮明にし、世俗派が大半を占める国民の支持を狙う姿勢を示した。一部の世論調査ではリブニ氏のカディマがトップに立つ結果が出ており、選挙の行方が注目される。

 リブニ氏は9月に党首に選出された後、国会定数120の過半数を目指して、オルメルト連立政権(67議席)の各党と協議を始めた。

 だが、強硬派宗教政党シャス(同12)が、(1)支持者に多い子だくさんの家庭を救済するための手当拡充の実現(2)聖地エルサレムの占領を続けるため、パレスチナ側との交渉で帰属問題を取り上げない――との2点を要求。リブニ氏は手当問題で一定の譲歩をしたが、エルサレムの帰属をそもそも交渉しないとの要求を退けた。

 シャスは24日、「条件が満たされなかった」と連立参加の拒否を決めた。

 リブニ氏は25日、地元メディアに「外交(和平)や予算の問題で脅され、連立存続のためだけに降伏するつもりはない。選挙で決着をつける」と述べた。

前ページ

  1. 1
  2. 2

次ページ

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内
  • 中国特集