タクシー代わりの救急車、医療費踏み倒しなど患者側の節度も深刻な問題となっている昨今、社団法人草加青年会議所(吉田雄一郎理事長)では、本年度事業として患者の医療マナーや医療現場の実態などをとりあげた自主医療映画を作成した。
「行政、市民が一体になればもっといい医療体制になると思い、企画した」と吉田理事長。主に患者側のマナーと掛かりつけ医師の大切さを問う内容になっている。撮影場所となった草加市立病院(高元俊彦院長)のほか、草加八潮医師会(松本眞彦会長)、草加消防本部など協力を得て、獨協大学放送研究部、演劇研究会の15名が制作。撮影時間は20時間に及んだ。
実際に患者側のマナーの悪さを目の当たりにしたという草加JC城石和彦さんは「病院側にも受け入れられない現状があることを知ってほしい。空いているからと夜間診療を受けない、ドラックストア的に病院を使ったりしないことが重症患者を助けることにもつながる。市民にもできることはある」と患者側の意識改革を願う。JC例会での上映の後、PTAの力を借りて学校や病院の待合室などで上映したいという。
草加市では県内初の医療環境整備室が市役所内に設置されており、一次医療、二次医療の明確化や救急時間外診療の充実化を目指し医療機関との連携を深めている。行政も医療向上に向けて動いている。市民はどう動くべきか。
(新井 真由美)
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