大丈夫か麻生首相の精神構造

　やっぱりこの人は庶民の敵――。

　麻生太郎が記者団の質問に逆ギレした。２２日、麻生は毎晩のようにレストランやホテルのバーなどで会食していることを「庶民の感覚からかけ離れているのでは」と指摘され、「たくさんの人と会うとき、ホテルのバーは安全で安いところだという意識がある」と反論した。

　さらに「周りに３０人の新聞記者がいる。警察官もいる。（ホテルなどよりも）安いところに行って営業妨害と言われたら何と答える？」「いま聞いてんだよ。答えろよ」と質問した若い女性記者に逆質問で反撃。ちなみに飲食費は「私は幸いにして自分でお金もありますから自分で払ってます」とか。この人の精神構造はどうなっているのか。「麻生さんは庶民が嫌いなんですよ」と指摘するのは明大講師の関修氏（心理学）だ。

「吉田茂の孫で麻生セメントの御曹司として生まれた彼は、子供のころから“あなたは庶民とは違う”という帝王学を受けたはず。そうする中で庶民と肌が合わなくなり、“庶民が好きでない”“むしろ嫌い”という感覚が芽生えたと考えられます。だけど人前では庶民ぽく振る舞わなければならない。それがつらいのです。だから記者の質問を受けたとき、“俺は庶民を演じてるんだ。そのことは君たちマスコミも承知だろ。いまさら庶民がどうのこうの言うな”と怒ったわけです。庶民嫌いだからこそ『庶民』という言葉に過剰反応したのですよ」

　麻生を「マンガが好きで大衆的」なんて持ち上げる連中が悪いのだ。

（日刊ゲンダイ2008年10月23日掲載）