手軽に疲労回復、美容促進できる点滴専門スペースとは【独女通信】

手軽に疲労回復、美容促進できる点滴専門スペースとは

職場でプライベートで、何かとストレスにさらされることが多い独女世代。寝不足、肩こり、肌荒れといった体の不調を、サプリメントやエステサロン、マッサージなどを利用して解消に努めている人もいることだろう。筆者もまたしかり。そこで、今春、内科診療を中心とした恵比寿ガーデンプレイスクリニック内にオープンした健康維持促進、美容のための点滴専門スペース「TENTEKI 10 恵比寿ガーデンプレイス」に行ってみた。

「以前から、病気ではなくても、『疲れがとれないから、点滴をしてほしい』と来られる人がいらっしゃいました。でも保険診療では、未病の人の希望にそうことは、なかなか難しいんです。ただ、疲労はそのままにしておくと、うつ病など本物の病気になりかねない。なんとか今まで見過ごされてきたと言ってもよい病気以前の症状を改善して、QOL(Quality of Life/生活の向上)に貢献できないかと考えていました」（担当医師）。そこで誕生したのが「TENTEKI 10」、クリニックに併設された、外来とは入り口を別にした点滴スペースというわけだ。

白を基調とした清潔感のあふれる「TENTEKI 10」には、点滴用のカウンター席４つとソファ席のVIPルームが用意されている。初診ではまず医師の問診を受ける。病歴や体調、アレルギーの有無などを聞かれ、問題がなければ再び点滴スペースに戻って、希望の点滴を受けることになる。

点滴の基本メニューは総合ビタミン点滴のベーシックパック（2,000円）、そこに10種類のオプションメニュー（2,500〜3,500円）のなかから、体調や目的に合ったものを加えていくことができる仕組みだ。オプションメニューの人気ベスト３を聞くと、疲労回復のブルーパック、肝機能強化のグリーンパック、美容総合のピンクパックとのこと。その他、女性に人気のプラセンタパックなどもある。また、季節ごとにスペシャルメニューも用意されている。

ここのところ資料の読み込みなどで目を酷使していた筆者は、スペシャルメニュー「読書の秋 リフレッシュTENTEKI」を選択。たまたま空いていたVIPルームに案内されて点滴開始、ほどなく身体がポカポカしてきた。これが先生の言っていた即効性らしい。効果の感じ方は個人差があるが、サプリメントなどで口から取り入れるよりも吸収力は高く、効果は高いという。ネーミングの由来でもある10分ほどの間、「大丈夫ですか？」と優しく何度も声をかけてきてくれた看護師さん。きっとキョロキョロ眺めていて挙動不審だったんだろう。ごめんなさい。

点滴中も携帯電話で仕事の指示をし、「資格試験のため仕事の合間や週末は勉強で、体を休めるときがないんです」と語っていたスーツ姿の30代の男性は、「ビジネス（秋のスペシャルメニューのひとつ）にグリーンで」とオーダー。次にきた人は「今日はブルーで」と、リピーターはなれた感じでオプションを色で選んでいく。利用者の中心は周辺のオフィスに勤めている30〜40代の人、男女比はほぼ１対１だという。

気軽に、必要なとき、思い立ったときに、来られるようにと、予約は受け付けていない。それでも、初回は別としても、一人当たりの所要時間が15分前後なので、ほとんど待つことなく利用できるという。ただ、金曜日の夕方だけは、一週間の仕事の疲れをリセットしたいと思う人が多いのか、待つこともあるらしい。

年明け早々には新たに２つのクリニックで開設されるという点滴専門スペース。今までにない発想で登場したクリニックに併設する疲労回復・美容促進のスポットを、選択肢のひとつに加えるのも悪くない。（オフィスエムツー／オオノマキ）